【北京発】NEC(中国)は6月27日、スマートシティ分野の最新技術などを紹介する「NEC Innovative Solution Fair 2016」を北京で開催した。北京と上海の交互で同社が年次開催しているイベントで、第9回目となる今年は約1300人を集客した。(真鍋 武)

吉田直樹
中国総代表兼総裁
 イベントの開幕式では、今年4月末にNECの中国総代表兼総裁に着任した吉田直樹氏が挨拶し、今回のテーマ「Smart City Easy Touch」を紹介した。NEC(中国)は、安全・安心・効率・公平を実現するスマートシティソリューションの提供に力を注いでおり、中国の各地方政府が推進するプロジェクトへの展開を進めている。吉田総裁は、「顔認証を活用したセキュリティ、PM2.5対策を含む環境問題、高齢化が進むなかでの医療・養老、各法人向けソリューションなどの提供を通じて中国の発展に貢献したい」と述べた。

遠藤信博
会長
 その後、日本本社の遠藤信博会長が基調講演し、ビッグデータ・IoT(Internet of Things)・AI(人工知能)などに関するNECの取り組みを紹介。例として独自の顔認証エンジンを挙げ、「1秒間に600万人を認証することができる」と、リアルタイム性と大量データ処理にすぐれていることを強調した。NECの顔認証エンジンは、米国国立標準技術研究所(NIST)が主催する性能評価コンテストで世界一位の評価を獲得している。

 このほか、開幕式では中国国家発展改革委員会(発改委)の喬潤令・都市・小都市改革発展センター主任が講演し、「日本のスマートシティモデルには学ぶところがある。先駆者であり、東洋のスマートシティに適している」などと述べ、中国の都市への適応に期待を示した。

 展示会場では、テーマに沿った44カテゴリの最新ソリューションを紹介。スマート空港・スマートオフィスなど、実機を用いたモデルスペースも設置した。オフィス内のPM2.5指数を見える化し、適切に制御するPM2.5対策ソリューションや、9万件の漢方データを活用した若手漢方医向けの処方支援ソリューションなど、中国市場で提供する独自商材もアピールした。

 NEC(中国)は、中国に約1500社の顧客を抱えており、本社会計2015年度(16年3月期)売上高は約800億円程度の模様。吉田総裁は、「まずは18年度までに売上高1000億円を目指す。その先は、(2022年開催の)北京冬季五輪までに、社会インフラ系のビジネスを伸ばしたい」と意欲を示した。