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上海で「ものづくり商談会」日系IT企業の出展数は減少

2016/10/12 19:15

週刊BCN 2016年10月03日vol.1647掲載

【上海発】9月25~27日の3日間、日中両国の製造業のビジネスマッチングを目的とした「FBC上海2016 ものづくり商談会」が開催された。ファクトリーネットワークチャイナ(FNA、井上直樹董事長)が主催する年次イベントで、19回目となる今年は約440社が出展した。

 「FBC上海2016 ものづくり商談会」は、日本と中国の製造業者が、自社の製品・サービスを展示し、協業の可能性がある相手企業と商談したり、製品・部品の売り手や買い手をみつけたりするイベント。日系企業にとっては、中国での顧客獲得や販路拡大、中国製品の部品調達、共同開発体制の確立などのきっかけづくりになっている。

大型展示場の上海国家会展中心で開催

 例年は、日系企業が集中する古北エリアの上海世貿商城(ShanghaiMart)で行われていたが、今回は会場を変更して上海国家会展中心で開催。同期間に行われた自動車関連製造業の部品展示会「中国国際汽車商品交易会(CIAPE)」と併設することで、両イベントの来場者が自由に行き来できるよう工夫を凝らした。

 中国の日系製造業が集中する最大規模のイベントとあって、高律科(上海)信息系統(クオリカ上海)、軟脳科技(北京)(ソフトブレーンチャイナ)など、製造業をターゲットとしているITベンダーも出展した。山業(上海)商貿(サンワサプライ上海)は、新商品の電動上下昇降デスクやリクライニングチェアを展示し、来場者の関心を集めていた。セミナー会場では、利墨(上海)商務信息咨詢(リスクモンスターチャイナ)がクラウド型グループウェアサービス「J-MOTTO」を紹介したほか、新日鉄住金軟件(上海)(NSSOL上海)がハンディ端末を活用した製造業向けバーコード管理システムをアピール。中国国内での案件獲得に結びつけていた。

 ただし、日系ITベンダーの出展は昨年より少なく、10社に満たない状況。この要因について「日系製造業のIT投資意欲は落ち込んでいる」と話す担当者が多かった。(真鍋 武)
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