【上海発】ビッグデータ分析ソフトウェアを手がける北京国双科技(国双=Gridsum、祈国晟CEO)は、このほど米ナスダック証券取引所(NASDAQ)に上場した。今回の新規株式公開では、8700万米ドルを調達。ビッグデータ専業の中国企業が米国の株式市場に上場した初の事例となる。(真鍋 武)

 国双は、祈国晟CEOが清華大学に在学中の2005年に設立。ビッグデータ分析ソフトをSaaS型のクラウドサービスとして提供している。15年度(15年12月期)の売上高は、前年度比88.6%増の2億3483万9000元(約3533万6000米ドル)。中国の政府機関や民間企業、多国籍企業など、約600社が同社のサービスを導入しており、とくにマーケティングオートメーション、電子政務、ニューメディアなどで利用されている。日系では、日産自動車やダイキン工業、セイコーエプソンなどが中国拠点で利用しているという。

 同社は、研究開発(R&D)に重点を置いた経営によって成長してきた。16年6月末時点で868人の従業員を抱えるが、このうちの44%が研究開発に従事。16年上半期には、売上高の45%を研究開発に投資した。中国の大学との共同プロジェクトを重視しており、14年には中国人民大学、15年にはハルピン工業大学と提携して、ビッグデータラボを設立している。今回の株式公開による調達資金は、今後の研究開発や市場開拓に充てる方針だ。

 中国では昨年、国務院が「ビッグデータ発展促進行動要綱」を公表し、全国レベルでビッグデータ活用を進める方針を示した。インターネット大手の百度、アリババ、騰訊、IT大手のファーウェイ、浪潮集団など、各社が力を注いでおり、調査会社IDCは15~20年までの中国ビッグデータ産業規模の年平均成長率を13.5%、20年の市場規模を5兆4400億元と予測している。

中国のビッグデータ企業として初めて米市場に上場

 なお、ビッグデータを専業で手がける中国企業としては、このほかに百分点(Baifendian)、集奥聚合(GEO)、数拠堂(Shujutang)などがある。