【烏鎮発】11月16日、浙江省烏鎮で「第3回世界インターネット大会」が開幕した。国家インターネット情報弁公室などの政府部門が主催する大会で、中国主導でインターネット空間の国際的なルールづくりを進める狙いがある。

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開幕式でビデオ演説する習近平国家主席

 開幕式では、習近平国家主席がビデオ演説し、「インターネット主権の理念を堅持し、グローバル・インターネットガバナンスの公正で合理的な目標への邁進を促す」と述べ、中国独自のルールを保持したうえで、インターネットの発展を進める姿勢を鮮明にした。「インターネット主権」とは、中国が提唱している、国家が独立してインターネット空間の管理を行い、他国からの干渉を受けないとする概念。中国のインターネット規制を主権として合理化するものだ。続いて挨拶した中国共産党中央政治局の劉雲山常務委員も、「インターネット主権の尊重を一項の基本原則とする」と強調した。

 中国では、一般回線でFacebookやTwitter、Googleなどのサービスを利用できない状況が続いているほか、11月7日には、ネット犯罪や個人情報の保護を目的とした「網絡安全法(サイバーセキュリティ法)」が可決され、ユーザーの実名登録制や検閲が合法化された。同法は来年6月に施行されるが、外資を含むIT企業に対しても、国家安全のための犯罪捜査への技術的支援・協力などを義務付けており、あいまいな記述が多いことから、世界各国の商工会や業界団体が強い懸念を示している。現地の日系IT企業からは、「すべての条項を厳密に守らなければならないとすれば、ビジネスへの影響は大きい」「中国の言い分で一方的にこのような法を押し付けられることは残念」といった声があがっている。

 また、今年の大会には、アリババグループの馬雲(ジャック・マー)会長や騰訊(テンセント)の馬化騰・董事会主席兼CEO、百度(バイドゥ)の李彦宏CEO、レノボグループの楊元慶会長兼CEOなど、中国インターネット・IT企業の経営トップが結集。欧米からは、IBM、マイクロソフト、SAPなどのIT企業や業界団体の幹部が参加している。現時点で日本の政府高官・IT企業は確認できていない。
 
 「第3回世界インターネット大会」は、11月18日まで開催される。(上海支局 真鍋武)