中国データセンター(DC)大手の万国数据服務(GDS)は11月2日、米ナスダック市場に上場した。中国のDC事業者による米国の株式市場への上場は、世紀互聯(21Vianet)に次ぐ2社目となる。

 万国数据(GDS)は、2000年設立の独立系DC事業者。16年9月時点で、サーバールーム総面積4万8822平方メートルを抱え、現在も3万7194平方メートルを建設中。同社のDCは、中国のインターネット企業や金融機関、通信キャリア、ITサービス企業など約400社が利用しており、15年度(15年12月期)の売上高は前年比約50%増の7億363万6000元。中国研究機関の451研究の調査によると、16年9月時点で、中国高性能DC市場でシェア24.9%と首位を獲得している。日系では、SCSKやソフトバンク、iVisionなどが同社と提携した実績がある。

 今回の新規公開株(IPO)では、一株あたり10ドルで1925万株を発行し、1億9250万米ドルを調達。しかし、上場の狙いは、ただの資金調達ではないようだ。中国ITメディアの睿商在線では、「上場後にもたらされるチャンスが目的だ」と分析している。具体的には、欧米のクラウド事業者との提携だ。

 中国国内で外資系のクラウド事業者がサービスを提供するには、現状、同国の通信ライセンスを有する地場企業との提携が不可欠だ。例えば、マイクロソフトやIBMは世紀互聯、Amazon Web Services(AWS)は光環新網(Sinnet)との提携を通してクラウドを提供している。今回の上場を通じて、GDSは米国市場での認知度や信頼性を高めることができる。これによって、欧米のクラウド事業者が中国市場に進出する際の有力なパートナー候補になり得るわけだ。(真鍋 武)