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キヤノンITSの開発自動化 ERPのPaaS対応を推進 Web Performerビジネスに手応え
2016/12/07 14:12
週刊BCN 2016年11月28日vol.1655掲載
ERPベンダーのPaaS対応アプリの開発にWeb Performerを活用するにあたり、既存のオンプレミス(客先設置)型のERPとの連携や整合性をどうとっていくのかが、大きな課題となっていた。
課長
ERPを巡っては、ERPベンダー自身が従来のできあいのパッケージソフトの販売から、ミドルウェア群を充実させ、顧客のビジネス変革(ビジネス・トランスフォーメーション)を実現するプラットフォームの役割を担う方向へと変わりつつある。IoT/ビッグデータ、AIといった新しい要素も採り入れつつ、売り上げや利益を伸ばすシステムを「短期間ですばやくつくりたい」というニーズが拡大。高速開発が可能なWeb Performerへの引き合いも増加しており、開発自動化ツールは、過去10年余りのあいだで2回目の大きな波がきている」(同)と手応えを感じている。
1回目は2008年のリーマン・ショックのときで、IT予算が削られるなか「コスト削減」のニーズとマッチ。今回は前回とは逆の「売り上げや利益を伸ばす」ために、開発自動化ツールをより積極的に活用するユーザーが増えているのだ。
キヤノンITSでは毎月3~5回ほど東名阪でWeb Performerの体験セミナーを開催しているが「毎回、予約で満席の状態」(同)と、うれしい悲鳴を上げている。直近でWeb PerformerのビジネスパートナーはSIerを中心に全国約30社、ユーザー数は520社に達しており、今回のSAPのPaaSを手始めに、主要ERPベンダーのPaaSへの対応を進めていくことで、ビジネスに弾みをつける。こうした取り組みによって20年にはWeb Performer関連ビジネスで直近の約2倍に相当する年商50億円を目指す。(安藤章司)
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