ティントリジャパン(河野通明社長)は、同社の仮想化環境用ストレージ「Tintri VMstore」の新機能として、より堅牢なデータ保護を実現するレプリケーション(複製)機能と、将来の容量や性能を予測する分析サービスを発表した。サービス停止やデータ消失への対策、キャパシティ不足への事前準備を強化し、企業のクラウド利用拡大に対応する。

 同社のレプリケーション機能「Tintri ReplicateVM」では従来、最短1分間隔でセカンダリストレージにデータを転送する機能をもっていたが、障害発生時には管理者が明示的にリカバリ処理を行い、仮想マシンを再起動する必要があった。今回新たに搭載された「Synchronous Replication」機能を利用すると、間隔をおくことなくリアルタイムでのデータ複製が可能となるほか、プライマリストレージでトラブルが起きた場合セカンダリ側へ透過的な切り替えが行われるため、システムのダウンタイムが発生しないのが特徴。

仮想マシンおよびアプリケーション単位での分析・予測が可能

 また、これまでデータの複製先は1か所に限られていたが、新機能の「1-to-many Replicaton」を利用すると最大4地点への同時レプリケーションが可能となり、広域災害への備えを強化できる。Synchronous Replication、1-to-many Replicatonとも、現在ReplicateVMを利用しているユーザーにはそのライセンス内で利用可能な機能として提供される。

 また、新たに提供する分析サービスでは、これまで6年にわたり蓄積してきた約2000台の同社製品の稼働実績データをもとに、ストレージ使用傾向の予測を無償で提供する。これまでも同社では「Auto Support」の名称で、ストレージ製品に搭載されるHDDやSSDの故障を予兆する事前的な障害対応サービスを提供していたが、今回これを発展させた。仮想マシン単位または特定のアプリケーション単位で、ストレージの使用量や性能が今後どのように変化するかを、最長で18か月先まで予測できる。トラブルへの事前の備えを強化できるほか、投資計画の立案、予算獲得のための資料としても活用できる。

首藤憲治
副社長
 首藤憲治副社長によると、現在同社の約半数の顧客がクラウド事業者で、より堅牢なクラウドサービスの提供、クラウド事業オペレーションの効率化を目的としたティントリ製品の採用も拡大しているという。新機能のなかではとくに、複数拠点へのデータ複製に関して日本の顧客から多くの要望が寄せられていたといい、今回の対応によってより幅広い案件に同社製品が適用可能になるとみられる。(日高 彰)