東芝ソリューション(錦織弘信社長)は、伊勢志摩サミットの会期中、伊勢志摩サミット三重県民会議事務局が国際メディアセンターのアネックス内に設置した「三重情報館」に、バーチャル試着体験が可能な「仮想試着システム」を提供。三重情報館の来場者増に寄与した。

 三重情報館は、国内外から訪れる報道関係者などに向けて三重の宝や誇り、三重がもつ日本のすばらしさを発信するための拠点としてつくられたもの。約350平方メートルの面積で、アネックスのダイニングとエントランスに隣接する空間に設置した。そのなかで、東芝ソリューションは仮想試着システムのディスプレイ装置を通じて伊勢木綿の着物や忍者衣装の仮想試着サービスを提供した。当時、伊勢志摩サミット三重県民会議事務局事業推進課班員で、三重県雇用経済部伊勢志摩サミット推進局サミット事業推進課主査だった鈴木慶太氏(現・三重県環境生活部私学課私学班主査)は、「海外の報道関係者が非常に喜んでくれた」と評価する。「サミット終了後には、県内の小・中・高の子どもたちを対象に見学会を実施し、みんなが楽しんでくれた」と話す。

当時、伊勢志摩サミット三重県民会議事務局事業推進課班員で、
三重県雇用経済部伊勢志摩サミット推進局サミット事業推進課主査、
現、三重県環境生活部私学課私学班主査 鈴木慶太氏

 このほか、三重情報館では、大型ディスプレイによる映像、展示物、実演などで情報を発信した。映像コンテンツは、自然と食、ものづくりをコンセプトに3種類を用意。高さ2.5m×幅9mの大型ディスプレイに、それぞれ4分程度の映像を配信。鈴木氏は、「来場者から『映像がすばらしい』との評価を受けた」とアピールしている。

 展示物は、伊賀くみひもなど国指定の伝統的工芸品5品目と、三重県指定の伝統工芸品を揃えた。先端技術については、三重県内の企業から応募のあったなかから、断熱・保温ペイントやTMPS担持触媒など、三重発の世界に誇れる技術を披露。実演は、伊勢神宮の宇治橋をイメージした尾鷲ひのきを使ったステージで、伝統工芸などが行われた。鈴木氏は、「海外では、『伊勢』は知っていても『三重』は知らないというケースが多いといえる。それを少なからず払しょくできたのではないか」と捉えている。

 三重情報館は、5月24~28日の5日間に渡って開設し、1万3000人弱の来場者を集めた。また、一般公開を5月30~6月10日に実施し、3500人超が来場した。この成果を踏まえて、来年春には「伊勢志摩サミット記念館」を賢島駅に設置する予定だ。(佐相彰彦)