NECは1月20日、デジタルサイネージのシステムをクラウドサービスとして導入できる「PanelDirector for Cloud サービスパッケージ」の提供を開始した。1台から数十台の中小規模のデジタルサイネージをターゲットとしており、表示するコンテンツの設定、配信、サイネージ端末の制御などをクラウド上のCMS(コンテンツ管理システム)から行うことができる。システムは1年契約のサービスライセンスと、買い切り型の専用コントローラーから構成される。

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ブラウザ上でコンテンツの設定が可能

 ユーザーはウェブブラウザを通じて画像、動画、PowerPoint文書、HTMLなどの素材をアップロードし、それらを表示する日付や時間帯を設定するだけで、コンテンツのプレーリストを作成することができる。専用コントローラーは「Open Pluggable仕様(OPS)」と呼ばれるデジタルサイネージ向けの業界規格に対応したディスプレイに内蔵することができ、LANケーブルでインターネット回線につなぐだけで、クラウドからデータを取得し、設定に従ってコンテンツを表示するほか、遠隔での電源オン/オフなどの制御も可能。
 
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OPS準拠のスロットに搭載できるコントローラー

 また、サイネージ端末の属性をタグ付けの形で管理できるのも特徴。例えば、各端末に店舗の地域と規模の属性を付与しておけば、「関東地方の大規模店にだけ一斉にセール情報を配信する」といった柔軟な運用を行うことができる。

 NECでは、同社傘下のNECディスプレイソリューションズが提供する映像デバイスを活用したアプリケーションとして、公共施設、商業施設、病院、学校などに向けたデジタルサイネージシステムを提案してきたが、これまで中小規模のサイネージ向けにはオンプレミス型の製品のみで対応しており、初期費用やシステム構築期間が課題となっていた。今回の新たなサービスパッケージは、これまで大規模サイネージ向けにNECのIaaS基盤を用いて提供していたシステムから、中小規模サイネージの運用に必要な要素を取り出して一つのライセンスにまとめたもので、デジタルサイネージ導入のハードルを下げることが狙い。NECでは、同社ディスプレイを取り扱う販売店や、飲食・小売りなどの店舗を顧客にもつSIパートナーによるサイネージ提案の拡大を目指しており、システム構築のサポートなどの支援プログラムも用意する。今後3年間で100ユーザー・1000セット以上の販売を目標としている。(日高 彰)