日立システムズ(北野昌宏社長)とPST(大塚寛代表取締役)は2月3日、未病音声分析技術を用いたクラウド型のヘルスケアサービスの提供に向けて協業したと発表した。これに基づき日立システムズは、声から心の状態の変化を捉え、病気の予防や未病の早期発見を支援する「音声こころ分析サービス」を開発した。

 音声こころ分析サービスは、スマートフォンや固定電話、携帯電話などから録音した音声データを分析して心の状態を見える化し、利用者にメンタル疾患の自覚と予防を促すサービス。管理者向けの充実した機能によって、メンタル疾患者とその予兆が見られる利用者の早期発見を支援し、社会課題となっているメンタルヘルス対策をサポートする。

 このサービスの分析には、PSTが開発した未病音声分析技術「MIMOSYS(ミモシス:Mind Monitoring System)」を利用している。MIMOSYSは、声帯の変化(不随意反応)を分析して心の状態を「見える化」する技術で、東京大学大学院 医学系研究科 音声病態分析学特任准教授の徳野先生によって医学的に検証されており、日常の声から客観的・手軽に心の状態をチェックすることができる。

 サービスの提供に先立ち、神奈川県が2月下旬から試行的に導入する。神奈川県は、対象職員がスマートフォンのアプリケーションを使用して音声を登録し、クラウド側で分析を実施。分析結果から日々の心の状態の変化を認識することにより、ストレスの自己管理につなげる。また、終了後のアンケートにより、同サービスの使いやすさなどを検証する。日立システムズでは、この結果を踏まえて、6月にサービスの提供を開始する予定。

 今後、日立システムズは、住民サービス向上に取り組む自治体や、健康経営を目指す企業、トラックやバスなどの輸送業、介護施設、教育機関など向けに積極的に提案し、企業における健康経営の推進、健康社会の実現に貢献していく考え。また、PSTは、MIMOSYSの認知度向上と事業拡大を図っていく計画だ。