電通、電通国際情報サービス、三菱地所の3社が協業して運営している「The FinTech Center of Tokyo, FINOLAB」は2月1日、東京・大手町の東京銀行協会ビルから同じく大手町の大手町ビルに移転し、スペースを拡張するかたちでリニューアルオープンした。リニューアルに伴い企業会員プログラムを刷新しており、FinTechのエコシステム活性化を図りたい考えだ。

 FINOLABは、スタートアップ会員と企業会員で構成される。リニューアル時点で、スタートアップ会員は32社、企業会員は5社という状況。スタートアップ会員は、急成長を遂げてFINOLABを卒業する企業もすでに出始めているため、2016年2月の発足以降、入居企業の入れ替わりも起こっている。一方、企業会員には、みずほフィナンシャルグループ、農林中央金庫、静岡銀行、全日空商事、富士通が名を連ねている。企業会員プログラムの刷新により、プロジェクト会員、ベンチャーキャピタル/アクセラレーター会員などのメニューを新たに設け、企業会員側がオープンAPIをスタートアップ会員に提供したり、新規事業創出コンソーシアムを立ち上げるなどの活動を展開していく。その先駆けとして、まずはみずほフィナンシャルグループがFINOLAB内にラボ施設を設置する。同行のOpen Bank APIの開発環境を提供し、オープンイノベーションを促していく。

 また、シドニーのStone & Chalk、香港のSuper Charger、韓国のDream Plus 63、ラトビア投資開発庁という世界4か所の海外FinTechインキュベータ/アクセラレータとパートナーシップを結び、会員のグローバルでのビジネス展開なども支援していく方針だ。
 
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三菱地所
湯浅哲生
執行役常務

 リニューアルオープン当日には、FINOLABに関係者を集め、オープニングイベントを開催した。挨拶に立った三菱地所の湯浅哲生・執行役常務は、「建築からまもなく60年経つ大手町ビルにFinTechの最先端のラボを構えることは、これから起こるいろいろな新旧世界の融合の象徴に思え、ドラマティックな巡り合わせ、縁だと感じている。われわれの想像を超えたいろいろな化学反応がここからどんどんわき起こってくることを期待している。1年前に、FINOLABが日本のFinTechの聖地になると言ったが、あらためてその思いを強くしている」と期待を寄せた。
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電通国際情報サービス
伊藤千恵
部長

 また、電通国際情報サービスの伊藤千恵・金融事業開発部部長は、「1年間のFINOLAB運営を通じて、いろいろな課題を発見した。スタートアップの時間軸に合わせて短期間でスピーディに動いて結果を出す仕掛けをしないといけない」と話し、毎週ピッチイベントを開催するなど、具体的な案件の芽を育てる取り組みに注力していく方針を示した。(本多和幸)