最上位製品「ACMS Apex」を成長の核に

 データ・アプリケーション(武田好修社長)は、2017年3月期決算を発表し、売上高24億2600万円(前期比5.9%増)、経常利益6億2400万円(同12.3%増)と、いずれも過去最高額となった。ただし、武田社長は、「過去3期にわたって売上高は伸びてきたが、1件あたり1億円くらいの特需案件が続いていたことが主要因で、特需を除くと伸びはほとんどフラット」と気を引き締めている。特需に頼らず安定した成長を目指すために、今期、来期は、新たな戦略製品である「ACMS Apex」の拡販に注力する意向だ。

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武田好修
社長

 同社はこれまで、EDI製品で強みを発揮し、ACMSシリーズを主力製品として展開してきた。ACMS Apexは、このACMSシリーズの最新フラッグシップ製品という側面をもっているが、本来は、ETL、EAIのニーズにも応え、社内外のシームレスなデータ連携を実現する「エンタープライズ・データ連携基盤」という新しいコンセプトのもとに開発・ローンチした製品だ。武田社長は、ACMS Apexについて、「当社のこれからの命運を握る製品」としている。

 ACMS Apexの新たなコンセプトを市場に浸透させるためには、段階を踏む必要があるというのが武田社長の見方だ。ACMS Apexは、昨年6月のリリースから17年3月末までの半年間で、すでに1億3000万円の売上高を記録しているが、現時点では、従来の最上位製品「ACMS E2X」の既存ユーザーであるEDIサービス事業者が、リプレースで採用する案件がほとんど。今年度は、非ACMSユーザーも含めて、パートナーと連携してサービス事業者向けの提案をさらに強化していく。ただし、「E2Xの置き換えを中心としたEDIサービス事業者向けだけのビジネスでは、新たな成長領域を創出することはできない」(武田社長)ため、昨年12月のアップデートで実装された「ACMS Apex間連携機能」などを活用し、EDIサービスのユーザー企業にも、ACMS Apexの浸透を図っていく。

 ACMS Apex間連携機能は、文字通り、それぞれ独立した環境にインストールされたACMS Apex間を連携させるもので、「企業間を跨った業務フローの連携やリソースの利用が可能になり、ファイル転送を意識しないセキュアなデータ連携を実現する」。EDIサービスのユーザー企業側でもACMS Apexを導入し、サービス事業者側のACMS Apexと連携させることで、「実際のEDIはサービス事業者側で行われるが、サービス利用企業からみるとあたかも自前の機能を使っているかのごとく運用できるようになり、これはサービス利用企業にとって新しい大きな価値になる」(武田社長)という。これらをメリットとしてEDIサービス利用企業に訴求したうえで、ゆくゆくはサービス利用企業の社内のサーバー連携などにもACMS Apexを活用してもらう構想だ。武田社長は、「社内外のシームレスなデータ連携の市場はわれわれがつくりだしたいと考えている。従来のEDIの市場と比べて数倍の規模のビジネスになる可能性がある」と意気込む。(本多和幸)