SMBや官公庁へのアプローチも強化

 BIツールベンダーのTableau Japan(浜田俊社長)は、国内市場でのさらなる成長に向け、顧客対象を本格的に拡大する。現在のパートナーエコシステムは、大手SIerが中心となっており、顧客も大企業がほとんどだ。しかし、「セルフBI」を標榜するTableauは、本来、使いやすさがセールスポイントで、価格体系も含め、大企業だけが顧客対象ではない。浜田社長は、「日本市場では、ホワイトカラーはほぼ全員がExcel、Wordを使える状況で、そのすべてがTableauの潜在的な顧客といえる。世界でもまれにみる大きな市場があり、Tableauのグローバルのビジネスのなかで日本がナンバーワンの市場になるという状況にしたいし、実際にそうできると思っている」として、SMBや官公庁への訴求も強めていく方針を示した。

 ただし、「パートナーをやみくもに増やすつもりはない」(浜田社長)ともしており、伊藤忠テクノソリューションズやNTTデータ、富士通、NECソリューションイノベータなど、日本進出以降、初期から市場開拓を共同で行ってきた主要パートナーの関連会社などの販路を活用して、新たな顧客層にアプローチする。
 
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浜田 俊
社長

 浜田社長によれば、Tableauはグローバルで従業員が3200人、日本オフィスも60人を超え、さらに飛躍的な成長を実現できるかどうかの分水嶺となる「第二変革期に突入している」。昨年には、グローバルでの営業部門責任者に、サン・マイクロシステムズ日本法人のトップも務めたダン・ミラー氏が就任。「ダンは日本市場をよく知っていて、何に投資しなければいけないかもよくわかってくれている」(浜田社長)という。Tableau Japanは、マーケティング、エンジニアに加えて、パートナー営業やインサイドセールスの人員も増強しており、インサイドセールスでリードを獲得し、SMB向けビジネスを担当するパートナーと共同でクロージングするパターンも増やしていきたい考えだ。

   現在、営業の現場に競合するケースが多いのは、マイクロソフトの「Power BI」だというが、浜田社長はTableau製品の競争力に自信をみせる。「大手ベンダーは、業務アプリケーションなどにBIを組み込んだオールインワンのメリットを強調するが、オールインワンが必ずしもいいとは限らない。社外のデータ活用のスムーズさなどを考えても、独立した製品のほうがいい場合も多い」と強調する。さらに、「とくに米国のベンダーは、バグを前提とした製品展開をする傾向があるが、Tableauはアルファバージョン、ベータバージョンで徹底的にそこをつぶしてからリリースするので、品質にクレームを受けたことがない。こうしたユーザーフレンドリーなところも、日本のお客様に合っている」と、市場拡大に意欲をみせる。(本多和幸)