ハイパーコンバージドインフラへの対応も強化

 ソフト開発の米パラレルスは、主力製品のリモートアプリケーションサーバー(RAS)のライセンス売り上げが、アジア太平洋地域で約25%増で推移している。うち日本市場は昨年度(2016年12月期)で100%増を達成。同地域で最も高い伸び率を記録し、今年度もその勢いは衰えていないという。

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左からケビン・グリーリー・ジェネラルマネージャー、下村慶一代表取締役

 パラレルスのアジア太平洋地域への進出は、オーストラリアやシンガポールなどの英語圏から始まったことから、同地域での現在の売り上げトップはオーストラリアである。だが、日本の伸びが大きく、そのすぐ後ろに中国が控えていることから、「今の勢いだと向こう数年で売り上げトップが日本になり、その後に中国が続く」(米パラレルスのケビン・グリーリー・アジア太平洋地域ジェネラルマネージャー)と予測している。

 リモートアプリケーションサーバー(RAS)に対するニーズを地域別にみると、オーストラリアは古いウィンドウズアプリを新しい端末に配信し、ストレスなく使えるようにするニーズが多い。一方、日本は業務システムからインターネット閲覧を分離したり、端末にデータを残さないようサーバーからアプリを配信するなど、「主に情報セキュリティを高めるためにRASを活用するニーズが目立つ」(パラレルス日本法人の下村慶一代表取締役)と話す。また、近年の働き方改革の一環として、在宅勤務にRASを活用するケースも増えている。

 同社は、この8月1日に最新バージョンにあたる“バージョン16”を国内に投入。急速にシェアを伸ばすハイパーコンバージドインフラへの対応を強化するなど、「マルチプラットフォーム対応を一段と進める」(同)ことで販売増に勢いをつける。新バージョンでは、ニュータニックスやヒューレット・パッカード(HPE)などのハイパーコンバージドインフラへの対応を強化。端末側も例えばスマートフォンやタブレット端末のインターフェースに、より近いアプリ配信技術を実装し、「端末にインストールしてあるアプリなのか配信アプリなのか、もはや区別するのが難しい」(下村代表取締役)ほどに親和性を高めている。

 RASは、複数種類のサーバー側プラットフォーム、ならびにパソコンやスマートフォン、タブレット端末といった多様な端末に対応することが求められている。マイクロソフトやヴイエムウェアなどのプラットフォームベンダーもアプリ配信の機能をもたせているが、競合となることが多いのはマルチプラットフォーム色が強いシトリックス・システムズだという。

 パラレルスは特定のプラットフォームに依存することなく、「メジャーなプラットフォームすべてにコストパフォーマンスよく対応していく」(グリーリー・ジェネラルマネージャー)方針を貫くことで、引き続きユーザーからの支持を得ていく方針だ。(安藤章司)