オフィス統合も順調

 2016年9月に統合した米デルとEMC。この二社の統合の進捗について関心が高い。なかでもユーザー企業にとって一番気にかかるのがサポート体制だ。統合から1周年を迎える9月上旬に、Dell EMCは統合に伴うサポートサービスの統合の進捗状況、および今後の新たなサービスポートフォリオについて説明会を開催した。

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高橋 歩
サービスビジネス営業統括本部
統括本部長

 両社のサポートサービス統合の取り組みについて、デルの高橋歩・サービスビジネス営業統括本部 統括本部長は、「昨年9月から、協業体制の構築、インフラの統合、サービスの統一化の三つのステップで統合を進めている。ただ、完全統合する時期はあえて設定していない」と話す。時期を決めると、それが目標になってしまい、無理が生じる恐れがあるからだ。デルとEMCがそれぞれのサポート体制を強化、拡充しながら徐々に統合を進めていく方針だ。

 協業体制の構築では、Dell EMCのサポートポートフォリオを拡大する。従来提供しているハードウェアサポートのみの「Basic Support」、ハードウェアとソフトウェアの包括的サポートの「ProSupport」、プロアクティブサポートの「ProSupport Plus」に加え、11月から新たに「ProSupport One for Data Center」の提供を開始する。

 新サポートサービスについて、高橋統括本部長は、「デルとEMCの両方のエンタープライズ製品を利用している顧客を対象にしたもの。デルのテクノロジサービスマネージャー(TSM)とEMCのサービスアカウントマネージャー(SAM)の両方がサービスを提供する」と説明した。これにより、ハードウェア単体ではなく、Dell EMCシステム全体の最適化が実現できるという。

 インフラの統合では、8月からデルとEMCの保守サービスのブランドを「ProSupport」に統合した。また11月以降には、構築サービスを「ProDeploy」にリブランドする計画で、最終的なサービス統一に向けて着実に進めているとした。

 日本市場で注目を集めているハイパーコンバージドインフラ(HCI)の「VxRail」「vSAN Ready Node」製品は、8月から各製品の技術力とサポート体制を拡充し、顧客満足度の向上を目指している。なかでもVxRail製品のサポート体制は、従来は日本でサポートを受け付けた後、すべて海外拠点で対応するオフショアだったが、レベル1/レベル2のサポートについては日本のエンジニアが対応するオンショアへ変更した。なお、高度なレベル3のサポートのみ海外で対応する。

 このほか、高橋統括本部長はオフィス統合の取り組みについても紹介した。西日本支社の新オフィスでは、デルとEMC両社二層の社内LANを備えた世界初の統合モバイルオフィスを構築し、両社の統合ワークスタイルを実践。川崎オフィスも、すでに8月からこの新しいワークスタイルに移行済みで、新宿オフィスは9月から新ワークスタイルに移行しているという。(山下彰子)