スマート製造に向けた出展多数 ITベンダーも新製品をアピール

【上海発】9月21から23日、日中両国の製造業のビジネスマッチングを目的とする「FBC上海2017 ものづくり商談会」が開催された。ファクトリーネットワークチャイナ(愈婕総経理)が主催する年次イベントで、20回目となる今年は約462社が出展。3日間で約3万1500人が来場した。(上海支局 真鍋 武)

 「中国製造2025」政策を受けて、中国ではスマート製造の実現に向けた製品・サービスへの需要が高まっている。「モノづくり商談会」では、IoTやロボットなどの商材をアピールする企業が多くみられた。
 
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上海太瑶自動化科技
加藤康寛 総経理

 セミナー会場では、タイヨーアクリスの中国法人である上海太瑶自動化科技の加藤康寛総経理が、「今からはじめる製造業のIoT」と題して講演した。加藤総経理は、製造業でIoTが注目されつつも、高度な利活用については、「実際にやれる企業は少ない。できるのは大企業だけだ」と指摘。さらに「IoTというキーワードが先行していて、導入すること自体が目的になっていることがある」と述べ、生産性や稼働率の向上など、IoT導入の目的を明確化する必要性を訴えた。

 そのうえで加藤総経理は、自社が提供するIoTソリューションを紹介。生産設備の稼働率向上を目的としたもので、情報収集端末を各設備に設置し、収集した稼働状況や稼働率、異常停止、生産数などの情報をサイボウズの「kintone」上に転送して、「ProductionViewer」を通じてデータを可視化する仕組み。これによって、総経理などの管理者は、設備の状況を監視しトラブルを未然に防いだり、異常が発生した際に迅速に対応できる。実際、タイヨーアクリスの京都亀岡工場では、「稼働率を10%向上することができた」(加藤総経理)という。

 また、展示会場では、高律科(上海)信息系統(クオリカ上海)、軟脳科技(北京)(ソフトブレーンチャイナ)など、製造業をターゲットとしているITベンダーも複数社が出展。上海丸加計算機信息技術は、このほど開発した「Maru-勤怠・給与計算管理システム」を初披露した。20年間に渡るITサービスで蓄積してきた技術・ノウハウをベースに、パートナー企業の無錫飛速物流信息科技と共同で製品化したもので、「勤怠と給与計算の機能を一つのパッケージにまとめていることが競合との差異化ポイント」(浅井洋幸・営業部課長)。勤怠データの収集から休暇・残業申請、給与計算・振込まで一連の機能を備える。今後は、日系企業を中心に拡販していく方針だ。
 
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上海丸加計算機信息技術 浅井洋幸 営業部課長(左)と無錫飛速物流信息科技 初村知宣 副総経理