上海は全国トップレベル目指す

 中国の新たな国家戦略「新一代人工智能発展計画(次世代AI発展計画)」が本格的に始動する。11月15日、科学技術部(科技部)は北京で「次世代AI発展計画推進弁公室」の設立を発表した。

 次世代AI発展計画は、今年7月に国務院が発表し、AI産業の発展に向けた戦略目標や重点任務を定めたもの。2030年に中国AI産業を世界トップ水準に向上させ、関連産業規模は10兆元を目標としている。

 新たな推進弁公室は、科技部、国家発展和改革委員会(発改委)、財政部、教育部、工業和信息化部(工信部)などの政府15部門で構成し、次世代AIの発展計画と重大プロジェクトの組織・実施を担う。同時に次世代AIの戦略諮詢委員会も設立し、中国工程院の潘雲鶴 院士が組長に就く。

 科技部は同日、先進的なAI応用の取り組み「国家次世代AI開放創新プラットフォーム」の第一弾も発表。百度、アリババグループ、テンセント、科大訊飛(iFLYTEK)の4社を指定。百度は自動運転、アリババはスマートシティ、テンセントは医療映像、科大訊飛はスマート音声の国家プラットフォームを構築する。

 また、中央政府の方針に則って、各地方政府も次世代AIの発展計画を策定し始めている。例えば、上海市では14日、「上海市の次世代AIの発展促進に関する実施意見」を正式に発表。他地域と比べて高度な技術人材やビッグデータが豊富な強みを生かし、全国でトップクラスのAI都市を目指す。関連人材の育成や各種産業とのAIの融合を推進。20年までに5か所前後のAI産業集積区を建設し、10社前後のモデルとなるAIベンチャー企業を輩出するとともに、AI重点産業規模を1000億元に拡大する目標を掲げた。次世代AI発展計画では、20年の関連産業規模1兆元を目指しているため、単純計算すれば上海はその10分の1を捻出する野心的な目標となる。(真鍋 武)