サーバー、ストレージ、ソフトまで

 レノボ・エンタープライズ・ソリューションズは、ワールドワイドでAIの活用領域拡大に向けた取り組みを強化している。そのため、AIの研究開発、エンタープライズAIソリューション、AI活用など関連分野に積極的に投資する。投資額は約12億ドル。

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橘 一徳
執行役員
パートナービジネス管掌
製品・パートナー営業統括本部
統括本部長

 橘一徳・執行役員パートナービジネス管掌 製品・パートナー営業統括本部長は、「日本では、労働力人口の減少をAIで補完する動きが注目を集めている。そこでレノボは、AI技術を使って人間の知能・知性を拡張し、労働力不足の解消や労働の付加価値化を支援していく」と説明した。

 実践的なアプローチとして、AIの活用領域を探す「Discover」、AI活用のシステムを開発する「Develop」、開発したAIシステムを展開・運用する「Deploy」の三つの「D」を設定。橘執行役員は、「Discoverでは、『Lenovo AIイノベーションセンター』を世界3都市に開設し、AI専門家とパートナーの連携によるエコシステムを展開する。Developでは、OSフレームワークとGPUコンピューティングを含めたAI向けソリューションスタックを提案する。Deployでは、複雑なHPC/AI運用を簡素化するオーケストレーションソフトウェア『LiCO』を活用し、ウェブポータルやジョブスケジューリング、モニタリングなどのサービスを提供していく」とした。

 日本で展開するにあたり、GDEPソリューションズ、構造計画研究所と協業する。Lenovo AIスタックと「LiCO」を活用したコンサルティングサービスやシステム構築サービス、テクニカルサービスを提供することに加え、共同マーケティングの展開や、営業活動での連携も行い、包括的にAIビジネスを推進していく。そして今回、AI/HPC向けプラットフォームを大幅に拡充し、AIビジネス戦略を本格的に展開する。

 拡充するプラットフォームは、AI向けサーバーとして高密度水冷サーバー「Lenovo ThinkSystem SD650」、ビッグデータ向けストレージとしてスケーラブルストレージ「IBM Spectrum Scale向け Lenovo 分散型ストレージ・ソリューション2.0」、AI向けソフトウェアの「LiCO」だ。
 
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水冷高密度サーバー「ThinkSystem SD650」

 とくに注力しているのが水冷サーバーだ。同社は2012年から水冷サーバーの研究開発、製品化を行ってきた。新モデルの「SD650」は、直冷方式のアーキテクチャを採用し、最大50度までの温水冷却、最大90%と過去最高の冷却効率を実現した。空冷サーバーに比べ、最大10%の性能を得られるという。6Uサイズのエンクロージャに最大12台のコンピュートノードを収容できる。

 同製品は学術研究、ライフサイエンス、エンジニアリングなどのHPCの分野や、大規模クラウド向けに提案していく。(山下彰子)