オリゾンシステムズ(菅健一社長)が、国内で独占販売しているネットワーク監視・分析製品の「Flowmon(フローモン)」シリーズの販売額は、2018年5月期で前年度比ほぼ倍増となる見通しだ。好調の背景には、同製品がライバル製品に比べて価格対性能比が高いことと、ユーザー企業の情報セキュリティ需要が依然として旺盛であること。さらには、NTTデータジェトロニクスや東陽テクニカ、ネットワンシステムズといった有力販売パートナーが積極的に販売してくれていることがプラス要因としてあげられる。

 「Flowmonシリーズ」は、チェコのフローモンネットワークス社が開発している製品で、米シスコシステムズが開発したデータ通信を監視・分析する事実上の業界標準フォーマット「NetFlow」技術をベースにしている。NetFlow技術を使うことで、実際のデータ通信量のおよそ500分の1の分量で、ネットワーク利用者の「誰が・いつ、どこで・何をしたのか」がわかる。企業内ネットワーク、データセンター(DC)、通信キャリア網の監視・分析ニーズに応えている。
 
Flowmonシリーズ(アプライアンス製品版)

 例えば、企業内ネットワークで「サーバーの通信可能なポートを一つずつ舐めるように探る」といった動きは、通常のクライアント端末では考えにくい挙動。不正侵入者である可能性が高い。このように「不審な動きがあったときに、すばやく検知して管理者に通報する」(知念正樹・ITサービス事業部Flowmonユニット長)のが、Flowmonシリーズの役割である。

 この6月からは、A10ネットワークス日本法人と協業して、同社のDDoS攻撃防御専用アプライアンス「Thunder TPS」と連携できるようにする。Flowmonシリーズの監視・分析機能によって検知したDDoS攻撃を、A10ネットワークスの防御アプライアンス「Thunder TPS」に伝達。「DDoS攻撃のデータだけ排除し、正常なデータはそのまま通す」(米盛慎也・Flowmonユニット副ユニット長)ようにした。
 
知念正樹ユニット長(左)と米盛慎也副ユニット長

 また、同じくこの6月からアマゾンAWS対応版の販売も始める。これまでアプライアンス製品版と仮想アプライアンス版を販売してきたが、パブリッククラウド上でFlowmonシリーズを使いたいというニーズに対応。年内をめどにマイクロソフトAzureにも対応する予定だ。

 A10ネットワークスとの連携や、パブリッククラウド対応などを進めていくことで、今年度の製品/ライセンス販売額も昨年度同様に倍増の勢いを維持していく方針だ。(安藤章司)