サイバーリーズン・ジャパン(シャイ・ホロヴィッツ取締役CEO)は、日本市場でのシェア拡大に向けてパートナービジネスの強化を図っている。同社のパートナー戦略を推進する役目を担い、数か月前に入社した渡部洋史執行役員副社長は、「圧倒的なシェアを取り、マーケットをつくっていく」と意気込む。

日本語対応のサービス展開で差異化

渡部洋史
執行役員副社長
 サイバーリーズンは、米Cybereason(2012年設立)とソフトバンクの合弁で16年4月に設立。エンドポイント上での脅威の検知・レスポンスを行う「EDR(Endpoint Detection and Response)」製品である「Cybereason EDR」などのエンドポイントセキュリティ製品・サービスを提供する。

 Cybereason EDRは、エンドポイントへの脅威の侵入後、攻撃ライフサイクルのなかで脅威の怪しい挙動をAIを使って解析。攻撃の証拠を積み重ね、情報漏えいなど被害が発生する前の攻撃が決定的となった段階で、脅威への対処を行うことが可能。併せて、セキュリティ侵害の調査・復旧を行う。「ユーザー領域で動作しPCクラッシュを起こさないことや、短期間で容易に実装できる」(渡部副社長)ことなどが特徴だ。

 16年に日本市場でのビジネスを本格化し、数万端末単位での導入が加速している。今年に入ってからも、SCSKが約1万9000台、大阪市が約1万7000台のエンドポイントにCybereason EDRを導入した。

 大型導入の実績を重ねることができる同社製品の強みとして、渡部副社長があげるのが、製品の日本語対応とマネージド・セキュリティ・サービス(MSS)の提供だ。渡部副社長は、「当社社員の半数以上がエンジニアとアナリストで、日本語対応が可能なMSSを提供していることが、競合他社との差異化ポイントになっている。セキュリティ人材が不足しているユーザーに役立つだけでなく、パートナーにとっても、メーカーがこうしたサービスを提供していることで、エンドユーザーへの支援が楽になる」とアピールする。

 今年5月には、富士通が提供する「FUJITSU Security Solution グローバルマネージドセキュリティサービス」を拡充し、Cybereason EDRの導入、運用、保守を行う「FUJITSU Security Solution Cybereason EDRサービス」の提供を開始することを発表した。「EDRとしての検知精度の高さや脅威への対処能力を評価いただいた。グローバルでの協業として、国内だけでなく海外での展開を想定している」と、渡部副社長は説明する。

 今後も、「メジャーなSIerとの連携も進めていく」と、パートナーとの協業を加速させていく考えだ。「年内にパートナーの数(18年6月時点で8社)を2倍以上にしていく」ことを目指す。(前田幸慧)