SAPジャパン(福田譲社長)は2月21日、2019年のビジネス戦略を発表した。福田社長は、企業経営やビジネスモデルの設計にAIやデータ分析を存分に生かす「インテリジェントエンタープライズ」の概念を普及させること、「日本型デジタル変革」のフレームワークづくりに取り組むこと、オープンイノベーションのためのデジタルエコシステムを構築することの3点を重点施策に挙げた。イノベーションのパッケージ化に取り組み、日本企業の競争力強化に貢献したい考えだ。

福田 譲
社長

 ERPのトップベンダーとして成長してきた独SAPは、インメモリーコンピューティングプラットフォーム「SAP HANA」の登場に象徴されるように、ERPに依存したビジネスモデルからの脱却に成功しつつある。M&Aなどにより、基幹領域にとどまらない多様な業務アプリケーションもラインアップに加え、エンド・トゥ・エンドの業務アプリケーションをクラウドにも対応したかたちで揃えているほか、「SAP Leonardo」のようなAIをはじめとする新しい技術を活用したビジネスイノベーションのためのソリューション群も売り物にするようになった。

 福田社長は、「CEOのビル・マクダーモットをはじめ、現在の経営陣が就任して約10年が経ったが、それ以前とは全く別の会社のようになった。老舗のソフトウェアベンダーとしては、この10年間の荒波を上手に乗り越えて成長し、ポジションを固められた。日本法人もグローバルとほぼ同じかたちで成長することができた」と総括した。その上で、「ERPパッケージでの成功の後に取り組んできたのが、イノベーションのパッケージ化」だと説明。日本企業のデジタル変革(DX)を進め、ビジネスにおけるイノベーションを促していくために、SAPの幅広いソリューションを活用してもらうのはもちろん、SAPが自身の変革やグローバルでのDX先進事例で培ったノウハウをサービス化したり、イノベーションの土壌づくりにも取り組んでいく意向を示した。(本多和幸)