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高付加価値サービスに照準 RPAとAIで高次元の自動化を目指す――テンダ

2019/06/13 15:00

週刊BCN 2019年06月10日vol.1779掲載

 マニュアル作成の「Dojoシリーズ」などソフトウェア開発やSES事業を展開するテンダ。2018年の9月に社長に就いた中村繁貴氏のもと、ソフトウェアを提供するだけでなく、高付加価値なITサービスを提供できる企業へと生まれ変わろうとしている。

中村繁貴
社長

 新体制になってまず最初にリリースされたサービスは、RPA導入時の業務分析を省力化する「D-Analyzer」で、中村社長が自ら企画したプロダクトでもある。近年、過度な期待が落ち着きつつあると言われるRPA市場だが、「外部環境の変化で労働人口が減っている。これは客観的な事実で、業務を自動化したいという需要は確実に存在する」(中村社長)と指摘する。RPA導入の際に大きな障害となりがちな業務分析のコストを削減するだけでなく、RPAを導入せずとも効率の良い従業員の働き方を解析し、そのスタイルを他の従業員に横展開させるといった活用もできる。中村社長は「経営資源の中で最も重要な“人”が弱まっている今、付加価値を高めていかなければならない。人がやらなくていい仕事は省略すべき」と強調する。

 一方、「業務の内容を可視化できるのであれば、それを基に業務の改善を提案することも可能」(中村社長)との考えからAIへの取り組みも加速。社内エンジニアのリスキリングや採用の強化を進めている。現在ではAIコンサル事業を展開しており、業務改善におけるRPAの次のステップを見据えた土壌が生まれている。

 社長就任以来すでに具体的なプロダクトがリリースされているものの「ビジョンの共有は経営課題」と中村社長は語る。まずは着実に社内体制を整えていく方針だ。(銭 君毅)
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テンダ=http://www.tenda.co.jp/