【上海発】華為技術(ファーウェイ)の胡厚崑(ケン・フー)取締役副会長兼輪番会長は6月26日、米国から受けている制裁に対し、第5世代移動通信システム(5G)事業への「影響は全くない」との考えを示した。同日開幕したモバイル業界の年次イベント「Mobile World Congress Shanghai」(MWC上海)の記者会見で発言した。(上海支局 齋藤秀平)

記者会見する胡厚崑(ケン・フー)輪番会長

 胡輪番会長は、記者会見に先立つ基調講演で、欧州や中東を中心に、これまでに5G関連の契約を50件結び、5G基地局の出荷数は15万件以上になったと説明。記者会見では「2019年末までに基地局の出荷数は約50万件になる」との見通しを示し、米制裁下でも「供給を完全に保証できる」と自信を見せた。

 ファーウェイは5月以降、米国からの制裁により、米国企業からの調達ができなくなった。胡輪番会長は、こうした米国の動きについて「非常に不公平で、われわれにかけられた疑いに関する法的根拠はない」と改めて強調。制裁を受けた部分には代わりの調達先を確保したとし、代替品でも「製品の性能は落ちていない」と呼びかけた。

 一方、18年に約60億米ドルに達した日本企業との取引についても「影響はない」と述べ、「日本のサプライヤーとの取引内容はコンプライアンスを満たしており、今後の協力関係に非常に自信を持っている」と語った。

 基調講演では、過去10年間で5Gの研究開発に40億米ドルを投じ、全世界の5Gの特許件数の20%に当たる2570件以上を取得したことなどを紹介し、技術力の高さをアピール。高精細なVR/ARや多角的な中継をはじめ、電線の監視や鉱山の安全など、幅広い産業に5Gが応用できるとし、「パートナーと協力し、さまざまな産業の発展を助けていきたい」と訴えた。