【上海発】サイボウズ中国は8月2日、中国上海市で自社イベント「Cybozu Days Shanghai 2019」を開催した。日本からサイボウズの青野慶久社長が駆けつけ、「働き方の多様化を進めることで、ビジネスチャンスをつかむことができる」と説いた。(上海支局 齋藤秀平)

サイボウズの青野慶久社長

 青野社長は現在、働き方改革の先進企業として注目されているサイボウズが「昔はブラックな会社で、2005年には離職率が28%になっていた」とし、柔軟な働き方を認めるようにした理由について「経営効率のために、社員が辞めない会社をつくることを決意した」と述べた。

 そのうえで、週3日勤務や最大6年間の育休、子連れ出勤などの制度を取り入れたと紹介した。離職率は5%を切るところまで下がった一方、売り上げは順調に拡大しているとし、「働き方の多様化を進め、モチベーションを高く持って社員に働いてもらえば、ピンチのときにアイデアを出してくれる。そうすることで、次のビジネスチャンスをつかむことができる」と呼びかけた。
大勢の人が参加した「Cybozu Days Shanghai 2019」の会場

 働き方改革を進めるうえでの注意点としては、制度改革だけに傾注してはいけないとの考えを示し、「制度とツール、社内の風土の三つを見直すことが大事」と強調。青野社長宛てのメールをほかの社員が閲覧、返信できるようにしていることなどを挙げながら「属人化している仕事があれば、チームで対応することで、いろいろな個性を組み合わせることができる」と訴えた。
復旦大学の程遠教授

 イベントには、人口予測技術などを専門とする復旦大学の程遠教授が登場し、日本や中国の少子高齢化について講演した。「人類の歴史上、人口減少は何度かあったが、今のそれはこれまでにない特殊なものだ」としつつ、「人口が減ると、これまでにないニーズが出てくる。新しいニーズがあるからこそ技術は刺激され、さらに進歩する」と持論を展開した。

 このほか、電通公共関係顧問(北京)の鄭燕総経理や中智上海経済技術合作の馮串紅部長も登壇し、組織内での人材の重要性や上海市の雇用情勢などを説明した。「日系企業が中国市場で成長し続けるために必要な組織づくりを考える」をテーマにしたパネルディスカッションや、kintoneユーザーの活用事例を紹介する中国企業向けのセッションもあった。