仏電機大手のシュナイダーエレクトリックは現在、エッジコンピューティングの取り組みに力を入れている。9月19日から20日にかけて、シンガポールで同社にとって今年初めてとなるエッジコンピューティングをテーマとしたメディア向けイベント「Life at the Edge」を開催。アジア太平洋地域やアフリカなどから50人以上の報道関係者が集まった。イベント冒頭では、セキュアパワー事業の責任者を務めるデイブ・ジョンソン氏が、エッジコンピューティングの取り組みの概要や優位性を説いた。

セキュアパワー事業責任者のデイブ・ジョンソン・エグゼクティブバイスプレジデント

 シュナイダーエレクトリックは世界的な電機メーカーとして、世界100カ国に13万7000人の従業員を抱える。「セキュアパワー事業部」は今年1月に「IT事業部」から名称を変更した組織で、「APC」ブランドのUPS(無停電電源装置)をはじめとする電源関連ソリューションや、デジタル技術を活用したエネルギー管理ソリューションなどを展開。セキュアパワー事業でのフォーカス分野の一つとして、エッジコンピューティングに力を入れている。

 ジョンソン氏は、エッジコンピューティングの課題として、耐障害性の低さやリモート監視・管理の欠如、運用管理を担う人員の不足などがあると指摘した上で、同社はこれらの課題を解決するソリューションとして「エッジでもデータセンターに匹敵するような堅牢な環境を提供する」と説明する。
 
シュナイダーエレクトリックのIoTプラットフォーム「EcoStruxure」

 シュナイダーエレクトリックでは、ビルディング、データセンター、工場・プラント、電力グリッドの4分野向けに、エッジデバイス、それを制御するエッジコントロール、アプリケーション・アナリティクスの3層から成るIoTプラットフォーム「EcoStruxure(エコストラクチャー)」を用意。中でもクラウドベースのデータセンターインフラ管理製品「EcoStruxure IT」ではデータセンターのファシリティを統合管理し、またリモート監視や拡張性などでメリットがあると語る。

 同社ではエッジコンピューティングに関して、特に小売りや医療、石油・ガス、製造、通信などの分野で商機を見ている。ジョンソン氏は「一元化したシステムとクラウドベースのアーキテクチャー、パートナーとのエコシステムによって、お客様にエッジの導入から運用、分析してブラッシュアップしていくライフサイクルの管理までを提供する」とアピールした。(前田幸慧)