サイボウズ(青野慶久社長)は6月2日、兵庫県加古川市(岡田康裕市長)が特別定額給付金申請をオンライン化する独自フォームに、同社の業務アプリ開発プラットフォーム「kintone」を採用したと発表した。

加古川市版特別給付金オンライン申請の仕組み

 国民1人当たりに10万円を支給する「特別定額給付金」制度は、コロナ禍での緊急の施策として急きょ決まり、マイナンバーカードを活用したオンライン申請も始まっている。しかし、マイナンバーでの本人確認ができていても、申請内容が正しいかどうかの判断は自治体側となり、正しい内容があらかじめ記載された申請書を家庭に送る郵送方式と比較して、申請内容や二重登録の確認に多大な工数がかかっている。

 これに対して加古川市では、郵送する用紙に記載した固有の番号を活用することで、申請書に印字するデータをそのままシステムに反映できることに着目し、市民への迅速な給付金の支給と市役所職員の事務作業の負担軽減を目的に、kintoneを活用して独自に申請フォームを作ることにした。

 この申請フォームによって市民は、郵送された申請書に記載の「照会番号」と、本人確認書類画像の添付、本人名義の口座情報画像の添付により、スマートフォンやPCからオンライン申請を行うことができる。 受け取ったデータは、照会番号に紐付いており、 申請書のデータとの照合が簡単に行えるため、 給付までの期間を大幅に縮めることが可能となる。

 今回は緊急の対策ということから、市役所職員が数日間でフォームを作り上げ、kintoneのセキュリティ機能を利用することで安全性を担保している。なお、申請フォームは、kintoneの連携サービスであるトヨクモ(山本裕次社長)の「フォームブリッジ」を使用している。

 加古川市の試算では、11万世帯がこのフォームから申請した場合、郵送で申請した場合と比較して事務処理時間が5分の1へと大幅に削減でき、迅速な給付につながるとしている。

 また、加古川市は、このテンプレートを事務作業の煩雑化で給付に遅れが生じたり、職員に負担がかかっている自治体へ提供したいとの意向を示しており、サイボウズではその支援を行う予定。