理経は10月14日、地震体験車(起震車)にVR映像を連動させた「VR地震体験システム」を開発し、東京都練馬区に採用されたと発表した。

VR地震体験システム

 30年以内に首都圏直下型地震(マグニチュード7クラス)が発生する確率は、約70%といわれている昨今、各自治体で様々な防災への取り組みが行われている。地震による揺れを擬似体験できる起震車もその一つ。家具の転倒や物の落下などによる負傷被害をリアルに体験するためには、起震車の揺れのなかでVR映像を連携させる必要がある。しかし、起震車の動きとVR映像のタイミングを合わせることが困難といった実運用面での課題があった。

 理経では、この課題を解決するべく、起震車の体験開始ボタンに連動してVR映像を再生し、振動とVR映像のずれを解消する仕組み、さらに複数のVRゴーグルを同時に制御できるVR地震体験システムを開発した。これにより、多くの人が容易に、よりリアルな体験で防災意識の向上を図ることが可能となり、今回、練馬区に採用された。

 VR地震体験システムは、起震車のスタートボタンにVR映像を連動させており、再生・停止などの操作は、起震車の操作ボタンで制御が可能。大人用(13歳以上)・子供用ゴーグルを、複数台同時に制御することができ、年齢を問わず体験することができる。

 VRの映像コンテンツは、3つの実写映像(キッチン・ダイニング、学校の教室、屋外)の体験が可能。体験終了後、地震の際の行動や事前の備えとしての対策など、映像を見ながら学習することもできる。また、起震車と連動したオリジナルコンテンツも制作可能となっている。

 今後は、地震に限らず、理経がこれまでに開発した火災や水害のコンテンツを起震車でも体験可能にするなどラインアップを増やしていく予定。また、同システムは起震車以外の場所でも体験が可能な構成となっており、種類の異なるVRゴーグル、大人用・子供用ゴーグル、VRゴーグルとタブレット端末などを組み合わせることで、様々な環境での利用が可能となる。同社では引き続き、VRをはじめとした最新のデジタル技術を連携させたソリューションを官公庁に向けて提案していく考え。