日本コンピュータシステム販売店協会(JCSSA)は12月10日、「第14回JCSSA景気動向調査」の結果を発表した。日本を代表するIT企業のうち、半数近くはコロナ禍でマイナスの影響が多いとしながらも、プラスの影響があったとする企業が7月に実施した前回調査よりも増加。徐々にコロナ禍を乗り越えようとしている状況が明らかになった。

7月調査に比べ、今回の11月調査はコロナ禍を乗り越えようとする状況が明らかになった

 前回の7月に続き、11月中旬に景況感やコロナ禍の影響についての調査をJCSSAの会員企業を対象として実施した。コロナ禍の影響については、前回調査比で「マイナスの影響が多い」とした企業が4.6ポイント減少し44.8%、「プラスとマイナスが半々である」が2.5ポイント増え42.9%に拡大。さらに「プラスの影響が多い」とした企業は5.1ポイント増え11.7%に上った。マイナスの影響は大きいものの、コロナ禍からプラス要素を見出す企業が徐々に増えている。

 影響の中身を見ると、マイナスの影響として「売上が下がっている」は、前回5.3ポイント増え61.3%に上ったものの、「社員間のコミュニケーションが取りにくい」は3.9ポイント減少し50.3%、「業務の効率が落ちている」は17.7ポイント減少し24.5%にとどまった。プラスの影響では「経費が下がっている」が4.9ポイント増の37.4%、「新しい分野の売上が上がっている」が7.9ポイント増の38.0%など前回調査よりプラスの影響の増加が目立った。
 
DIについては、景況感は前回調査から大幅に回復したが、
賃上げや賞与はさらに低下した

 景気動向などを示すDIについては、景況感関連のDIが大幅に回復した一方で、賞与や賃上げDIは前回からさらにマイナスに落ち込んだ。「現状の景況感DI」は-36.8と依然大幅マイナスながら、前回比+46.4ポイント改善。「半年前との景況感比較DI」も-17.8と2桁マイナスながら、前回比+73.8ポイントと大幅に改善した。「半年後の景況感見通しDI」については前回比+41.7ポイントの4.3とプラスに転じた。

 一方、「賃上げDI」は、今回最も高いDI値21.5を記録したものの、前回比で-18.8と2桁で後退。同様に「賞与DI」も前回比-16.2ポイントの2桁後退で-1.2とマイナスに転じた。「新卒採用DI」は-4.9とマイナス圏だが、前回比で+2.3ポイント改善。「中途採用DI」は15.9で前回比+4.4ポイント改善した。「次期設備投資DI」については8.0と+5.6ポイント改善した。今後については改善するとの明るい見通しを持ちつつも、賃上げや賞与に関してはディフェンシブな姿勢をとる企業の姿が明らかになった。

 調査はJCSSA会員企業のうち239社を対象に、11月18~25日にインターネットで実施。163社から回答を得た。