日立システムズは12月17日、顧客のビジネストランスフォーメーションの支援を強化するため、プロセスマイニングツールを提供するCelonis(本社・ドイツ/米国)の日本法人であるCelonisとリセラー契約を結び、日本国内でのライセンス販売や導入・運用支援を本格的に開始すると発表した。

「Celonis EMS」導入効果イメージ

 この契約に基づき、日立システムズがCelonisのプロセスマイニングエンジンを包含した製品である「Celonis Execution Management System(Celonis EMS)」をライセンス販売するとともに、社内への導入により蓄積したノウハウを活用し、各企業の業務のデジタル化を加速させるためのKPI策定からデータ準備、業務プロセスの可視化、分析、改善提案までをワンストップで行い、顧客のDX改革を支援していく。

 日立システムズでは、Celonisと今年6月にPPA(Partner Program Agreement)を取り交わしているが、今回これに加え、12月にリセラー契約を結んだ。これにより、Celonis EMSのライセンス販売だけでなく、顧客のニーズに合わせて、顧客システムでのCelonis EMSを活用した実証や、本番環境への導入、運用支援が可能となる。

 Celonis EMSは、様々な業務プロセスのログデータを用いて、業務の発生回数や業務間のリードタイム、逸脱している業務パターンを可視化する。主要な業務の流れを動線で確認できるため、手戻りとなっている箇所や繰り返し作業が発生している部分を簡単に抽出することができる。Celonis EMSを活用する際はログデータが必須であり、そのログデータには「アクティビティ(どのような業務のどの作業か)」「タイムスタンプ(いつアクティビティが実行されたか)」「ケースID(業務の流れを表し、各アクティビティを紐づける一意のID)」が必要となる。

 日立システムズは、イベントログデータの有無などを設計書などで確認する対象システムの調査から、イベントログデータの生成、さらにはデータフォーマット変換などの収集・加工など、Celonis EMSに読み込ませるためのデータ準備の段階から顧客をサポートする。また、手戻りとなっている箇所や繰り返し作業が発生している部分を抽出した後は、RPAの活用による定型的な業務の自動化や、OCRの活用による紙帳票のペーパーレス化など業務の効率化・改善を提案する。さらに、日立システムズが提供するBPOサービスやコンタクトセンターサービスを組み合わせて提案することで、顧客の業務運用を支援していく。

 なお、日立システムズでは、昨年7月から実施したCelonis EMSの価値検証(PoV:Proof of Value)を経て、今年7月に社内システムに本格導入している(日本国内契約4社目)。社内のSAPをベースとした販売管理業務と、自社開発したフィールドサービスシステムの業務の改善へ適用し、業務プロセスを総合的に把握することで、業務の品質向上やリードタイムの最適化、コンプライアンス強化など業務全体の改善を加速している。今後も、Celonis EMSを適用する社内業務プロセスを拡大し、そのなかから得られるノウハウ・ナレッジを顧客の業務改善につなげるためのユースケースとして提供する。こうした社内業務での活用に加え、今後、既存顧客での基幹システムを用いた実証実験からノウハウの蓄積を図っていく。

 同社は、今回のリセラー契約により、Celonis EMSのライセンスの販売や導入・運用支援だけでなく、SAPのS/4HANA移行など、レガシーシステムの刷新やモダナイゼーションをミッションとして抱えている企業向けに、現状業務の整理・分析(As-Is)、新業務・新システムのモデルの策定(To-Be)でCelonisを活用できるよう各種テンプレートやツールを整備していく。