山口県長門市と日立システムズは11月27日、長門市内の観光施設や地元企業約30社の協力を得て、新型コロナウイルス感染拡大防止と観光産業活性化の両立を目指す実証実験を11月に開始したと発表した。

実証実験のイメージ図

 今回の実証実験は、今年3月に長門市が日立システムズと合意した地方創生に向けた包括連携協定に基づく施策の一つ。長門市内の主要な観光地の7カ所に整備した「ながとフリーWi-Fi」を活用し、観光客の属性に合わせた周遊プランや観光エリアごとの混雑状況などの情報をプッシュ型でリアルタイムに配信するもの。

 これにより、観光客に観光地の周遊や消費行動を促し、地域の様々な魅力を知ってもらうとともに、3密を回避した安心・安全な旅を提供することで、満足度やリピート率を高めることを目指した新たな観光振興の取り組みを進めていく。

 具体的には、長門湯本温泉街や道の駅センザキッチン、元乃隅神社など、長門市内の主要な観光地の7カ所に整備した「ながとフリーWi-Fi」を活用し、観光スポットや混雑状況の確認だけでなく、「ながとフリーWi-Fi」の利用時に入力するアンケート回答に基づいて、観光客の属性に合わせた周遊プランをプッシュ配信する。周遊プランの情報には近隣の観光エリアの各種情報がリアルタイムで配信されるため、当初は予定になかった観光地や飲食店などへの訪問を促すことが可能となる。

 また、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、現在混雑している観光エリアの情報を配信対象から除外し、逆に混雑している観光エリアにいる観光客にはリアルタイムな混雑状況を通知するなど、観光客が安心・安全に楽しめる旅のサポートを行う。

 長門市と日立システムズは、実証実験を通じて、配信情報によって観光客の周遊行動にどのような変化が起こるか、また3密を回避できるよう観光エリアの混雑を分散できたかなどを分析する。また、「ながとフリーWi-Fi」から収集する情報をはじめ、ビッグデータを活用して長門市内の人流を分析することで、さらなるデータマーケティングへの活用として今後の観光振興施策につなげていく。

 長門市では、今回の実証実験によって地元事業者に長門市の取り組みの成果を体感してもらうとともに、日立システムズとの連携も強化し、「デジタル技術を活用した経済活性化」のさらなる推進に取り組む。一方、日立システムズでは、今後も長門市が掲げる「経済効果を実感できる観光振興」の実現に向けて、「ICTのチカラ」で長門市の取り組みを幅広く支援していく考え。