パーソルワークスデザインと日立システムズは2月1日、米国の非営利団体「サービスイノベーションコンソーシアム」が提唱するナレッジマネジメント手法「Knowledge-Centered Service(KCS)」に準拠し、コンタクトセンターでの業務知識の共有促進や属人化排除による業務効率化、対応品質向上を支援するナレッジマネジメントツールを共同開発したと発表した。

 KCSは、コンタクトセンターの運営課題を解決することを目的としたナレッジマネジメント手法。パーソルワークスデザインでは、このKCSを取り入れ、18年10月に国内初の認定(KCSアワード)を取得するなど、国内のKCSの先進活用企業として業界をリードしている。

 KCSでは、問い合わせを受けた製品や対処方法などについて、オペレーターに知識や経験がない場合、ナレッジをデータベースから検索し、他のオペレーターが過去に対応した実績を活用し回答する。その際、新たな対応が生じた場合は、データベースを最新の情報に修正したり、実績が見つからなかった場合は新規の対応をナレッジとして登録したりすることで、常にデータベースを最新の状態で活用し、コンタクトセンターの対応品質を維持する。

 従来の運用支援ツールの場合、KCSを取り入れる際にカスタマイズが必要となるほか、運用面で対応履歴を管理する「問い合わせの管理」とナレッジを追加・修正する「ナレッジの管理」で管理プロセスが分かれており、オペレーターの作業負荷軽減が課題になっている。また、オペレーターがナレッジをデータベースから検索する際のヒット率向上や他のオペレーターが対応した実績が反映されるまでのタイムラグなどの改善が求められている。

 こうした背景の下、パーソルワークスデザインはKCSに基づいた効率的なコンタクトセンター業務の運営を推進するため、コンタクトセンターサービスも手がけるITサービス企業の日立システムズと共同で、KCSに特化したナレッジマネジメントツールの開発に取り組んだ。HDIストラテジックパートナーであり、KCSに関するノウハウが豊富なパーソルワークスデザインが監修を担い、システム開発力とコンタクトセンター業務に関する知見を兼ね備えた日立システムズが開発を行った。

 今回開発したツールでは、従来、KCSの運用を支援するツールで個別に管理されていた「問い合わせ管理」と「ナレッジ管理」を統合し、二つの管理プロセスを同一ツール内でシームレスに実施することで、オペレーターの作業負荷軽減を支援する。

 また、少ない情報や話し言葉からでも適切な対応実績を検索するために最も重要となる検索エンジンについても、パーソルワークスデザインのノウハウに基づくチューニングとAI技術の活用により検索精度を向上させ、問い合わせ対応中の短い時間でも、これまではヒットしなかったナレッジも表示されるようになった。

 これらにより、他のオペレーターが対応し、作成・修正されたナレッジを即座に再利用することが可能となり、さらなる業務知識の共有促進や属人化排除による業務効率化、対応品質向上を支援する。

 今後、パーソルワークスデザインのヘルプデスク/コンタクトセンターで活用するだけでなく、日立システムズのコンタクトセンターでも、同ツールを活用してKCSに基づいた運営を行っていく予定。