こうした課題を解決する有効なソリューションとして、清水氏はラネクシーが販売するデータ漏えい防止サービス「Janussealシリーズ」を紹介した。Janussealシリーズは、各種データに対してセキュリティレベルに応じた「分類ラベル」を割り当てることができるサービス。WordやExcelといったドキュメントに対応する「Janusseal Documents」と、Outlookの送信メールに対応する「Janusseal for Outlook」で構成する。分類ラベルは「極秘」「社外秘」「公開」など、企業の情報機密性に基づいて設定が可能だ。分類ラベルの割り当ては従業員自身が行う。「自らラベルの割り当てをすることでデータの重要性を理解でき、セキュリティ意識の向上が期待できる」としている。
一方、Janusseal for Outlookについては、メールを送信する際にデータの重要度を選択するダイアログボックスが自動で表示される仕組みとなっていることや、極秘と分類されたファイルを添付してメールを送信しようとした際には、確認を促す画面が表示されるといった機能を紹介した。
セキュリティ対策の第一歩
次のセッションでは、Janussealシリーズを開発する豪ジャヌスネットでJapanese Liaison and Supportを務める伊藤淳子氏が「高度なデータ分類の使用方法と国際的な応用」をテーマに講演した。「海外ではラベル付けしデータを分類することを『保護マーキング』と呼んでおり、セキュリティ対策の第一歩だという認識が浸透している」と説明。実際に、豪州では政府機関などが率先して保護マーキングに取り組んでいるという。