経費管理ソリューションを提供するコンカーは12月7日、経費精算時に管理者の承認を不要とするための新たな取り組みを発表した。日本IBMおよびデロイト トーマツ リスクサービスの不正検知技術と連携し、不正が疑われる経費申請をシステム側で発見することで、上司や経理部門による確認作業の負荷を軽減しながら、不正経費の削減を実現する。キャッシュレス決済などの仕組みと組み合わせることで、経費の申請から承認、払い戻しまで一連のプロセスを自動化できる。(日高 彰)
 
コンカー 三村真宗 社長

 コンカーの三村真宗社長は、経費精算は「あらゆるビジネスパーソンにとって最も付加価値のない仕事」であると述べ、同社は経費精算という業務のない世界を作るべくソリューションを開発してきたとする。コンカーの経費管理ソリューションは、法人クレジットカードや交通系ICカードなどのキャッシュレス決済サービスと連携しているほか、カメラ画像による領収書提出といった機能を既に備えている。これらの機能を活用すれば、従業員は立て替え払いした経費を、面倒な入力作業や紙資料の提出なしで精算申請することができる。しかしその一方で、申請内容のチェックは上司や経理部門が目視で行う必要があった。

 今回、IBMやデロイト トーマツの不正検知技術と連携し、不正の可能性がある申請を自動的に抽出できるようになった。リスクの高い申請のみ管理者が目視で確認し、それ以外の申請は人手による確認作業を省略することで、経費精算業務の「入力レス」「ペーパーレス」に加え、「承認レス」化が可能となる。

 人の目による確認がなくなることで、不正に支出される経費が増大することを懸念する見方もあるが、コンカーによれば、承認レス化によって逆に不正リスクを低減できるという。同社が日本CFO協会の会員企業175社に対して行った調査では、全体の43%の企業が「各部署での承認者の内容チェックが不十分」と答えており、現場レベルでは“ザル承認”が常態化している企業が少なくないことが伺える。各部署でのチェックが甘いため、経理部門に内容確認業務の負荷が集中する形となるが、調査では実に90%の企業が「不正を目視チェックだけで見つけるのは難しい」と回答しており、一件一件の申請を手作業で確認するには限界がある。このため、いわゆるカラ出張や、領収書の使い回しといった不正が少なからず見逃されている可能性が高い。