シスコシステムズ(シスコ)は10月19日、2023年度(22年8月~23年7月)の事業戦略を発表した。22年度から開始した3カ年成長戦略「Project Moonshot」を、市場の変化に対応するため、毎年、見直しを行いアップデートする方針を示した。23年度の重点戦略として、中川いち朗社長は「ビジネスや環境の変化に合わせて動的にインフラを拡張・運用できる『やわらかいインフラストラクチャ』の実現を目指す」と力を込めた。
中川いち朗社長(左)と望月敬介副社長
Project Moonshotは、「日本企業のデジタル変革」「日本社会のデジタル変革」「クラウド時代のサービスモデル変革」「パートナーとの価値共創」の四つの取り組みと、ネットワーク、セキュリティ、クラウド、コラボレーション、5Gの五つのアーキテクチャーで構成する「DXプラットフォーム」を中核に推進してきた。中川社長は、「(22年度は)多くの成果をあげ、1年を通じて安定した成長を遂げた」と総括した。
23年度以降も四つの取り組みは継続。DXプラットフォームは「アーキテクチャーをクラウド型に変貌させ、お客様の視点で見ると四つのプラットフォームに再統合する」(中川社長)という。具体的には、「アプリケーションの再構築」「ハイブリッドワークの具現化」「企業全体のセキュリティの担保」「インフラストラクチャーの変革」となり、「クロスアーキテクチャーで利用することで価値が増大するスイートソリューションになる」とした。
やわらかいインフラについてはカスタマーエクスペリエンス担当の望月敬介・副社長が解説。「従来のITインフラは、長く利用するためにデザインされているが、変化に弱い。柔軟に拡張・運用できるやわらかいインフラでは、企業のIT環境の俊敏性や強靭性、生産性の向上を実現する」と説明した。今後は、パートナーとともに顧客へやわらかいインフラへの移行を提案していく予定だとした。
(岩田晃久)