ユビテックは1月30日、工場や工事現場などで働く作業者の安全見守りサービス「Work Mate」に、新たな危険予知指標となる注意力低下検知機能を2月17日から追加すると発表した。不安全行動を引き起こす注意力低下状態を検知し、事故の発生を未然に防ぐことが狙い。今後は作業現場以外での活用も目指している。
Work Mateは、スマートウォッチを通して作業者のバイタル状況や屋内外の位置をリアルタイムに把握できるほか、転倒・転落検知や熱中症の予兆検知といった機能が搭載されている。これらの危険状態を判定すると、作業者と管理者へアラートで通知する。
大内雅雄 社長
今回は危険予知機能として新たに、注意力低下検知機能を発表した。通常時と比較して注意力が低下している状態を検知し、注意喚起する。検知の際には、AI学習によって個人の体調特性や作業特性が反映されるため、危険予知の精度を高めることもできる。これにより労災事故を未然に予防するための行動変容を促す。
今後は、注意力低下機能を現場作業者だけでなくドライバーにも適用し、交通事故を引き起こす原因となる漫然運転の防止を目指す方針。具体的には、同社が提供する安全運転支援サービス「D-Drive」に注意力低下検知機能を連携させることで、ドライバーの体調変化による危険運転のリスクを判定できるようにする予定だ。
大内雅雄社長は「労災予防の新たな一手として、多くの方々に利用してもらい、安定経営の実現に役立ててほしい」と語った。
(大向琴音)