ジェネシスクラウドサービスは10月5日、クラウド型コンタクトセンターシステム「Genesys Cloud CX」の拠点を、新たに大阪に開設すると発表した。日本における事業拡大を強調したほか、9月6日に発表した米Salesforce（セールスフォース）との提携についても説明した。

　同社は2023年末までに、フルサービスのGenesys Cloud CXをAWS（アマゾンウェブサービス）大阪リージョンに開設する。既存の東京リージョンに次いで2カ所目の拠点となる。これにより、東京でインシデントが起きたとしても大阪リージョンにフェールオーバーできるようになるほか、西日本全域でのデータ遅延が低くなるとした。


　また、セールスフォースと共同リリースした「CX Cloud from Genesys and Salesforce」について説明。これは、Genesys Cloud CXとSalesforceのコンタクトセンターやカスタマーサポート向けクラウドサービス「Salesforce Service Cloud」を統合したソリューション。具体的には、双方向のデータ共有が可能になることで、顧客のインタラクションや行動、履歴を把握しやすくなるという。

　米本社のトニー・ベイツ会長兼CEOは、CX Cloud from Genesys and Salesforceについて「セールスフォースの得意領域であるデータ活用と、ジェネシスの中核であるオーケストレーション機能とエンプロイーエクスペリエンス（のための機能）が統合した」と表現した。

　今後のパートナー戦略にも言及。9月にはNTTコミュニケーションズがGenesys Cloud CXの提供を開始するなど、順調な拡大を見せている。ベイツ会長兼CEOは「大手パートナーを確保し、イノベーションを起こしたい」と話した。
（大向琴音）