米Denodo Technologies(デノード・テクノロジーズ)の日本法人は1月30日、記者会見を開き、2024年の事業戦略を説明した。社内に散在するデータの活用を効率化する自社のデータ仮想化基盤への需要が高まっているとし、パートナービジネスで顧客数の拡大を目指す考えを示した。
24年の戦略では、グローバルで採用が進む業界にアプローチし、金融や流通、自治体を中心に顧客の獲得を図る。国内の顧客が約50社になったことから、カスタマーサクセスに注力し、顧客の社内での利用範囲の拡大も進める。企業の間では、データ利用のスピード向上や柔軟性の確保に関するニーズが増え、短期間に低コストでデータが活用できる同社のデータ仮想化基盤を求める声が多く上がっているという。
中山尚美 General Manager-Japan
パートナービジネスに関しては、パートナーシップを結ぶ日鉄ソリューションズやNTTデータ、SCSK、日立ソリューションズなど10社との関係強化に取り組むほか、新規パートナーの獲得を目指す。再販に焦点を当てた国内独自のパートナープログラムで、営業部門の連携や共同マーケティングを推進する。
同社のデータ仮想化基盤は、さまざまな環境に分散するデータソースと、データを活用するビジネスアプリケーションやAIの学習環境などとの間にデータを統合するレイヤーを構築する。レイヤーには各ソースから取得したデータにアクセスするための仮想的なビューが作成可能で、利用者はデータの保管場所を意識せずにデータ活用ができる。
同社のRegional Vice Presidentの中山尚美・General Manager-Japanは「DXの機運が高まる一方で、マルチクラウド/ハイブリットクラウド環境の普及や、データ連携で課題を抱える顧客は多い。DXに取り組む中、重要なデータが増え、管理などのコストが増加しているという声も聞く」と紹介した。
(大畑直悠)