ServiceNow Japanは9月25日、記者説明会を開き、統合基盤「Now Platform」の最新版「Xanadu」を発表した。同基盤に組み込まれた生成AIアシスタント「Now Assist」の機能拡充が特徴で、さまざまなワークフローで生成AIを活用できるようにした。Now Assistを利用して業務を自動化したり、問い合わせを自身で解決したりすることで業務を効率化できるという。
Xanaduでは新機能として「Now Assist Skill Kit」を追加。さまざまなプロバイダーが提供する大規模言語モデル(LLM)を用いて、Now Assistに新たな機能を開発できる。Now Platform上のデータとシームレスに連携し、回答精度を向上させることが可能だ。
原 智宏 常務執行役員
また、インシデントの自己解決を支援するナレッジ記事の作成をサポートする機能に加え、記事を問題の類似性に基づいて分類し、重複を防止する機能などを追加した。テレコムやメディア、テクノロジー、金融、公共機関といった業界特化のサービスに対応した生成AIの機能も拡充した。
新たなデータベース(DB)として「Raptor DB」を採用したことも発表した。従来と比べよりスケーラブルな環境の構築が可能になったとしている。常務執行役員の原智宏・COOは「AIやプロセスマイニングなどの活用に十分耐えられるようになり、外部のデータレイクやプロセスマイニングエンジンにデータを出すことなくNow Platform上で作業を完結することが可能だ」と説明した。
そのほか、米Microsoft(マイクロソフト)との協業を拡大し、Now Platformのワークフローに蓄積したインテリジェンスを生成AIアシスタント「Copilot for Microsoft 365」と統合可能にしたほか、「Teams」からNow Assistを呼び出し、ワークフローを開始できるようになった。
原常務執行役員は「(Now Platformが提供する)デジタルワークフローは業務を効率化する上で重要な要素になっている。ここにAIをネイティブに組み込み、日々の業務の中でAIを使っていることを過度に意識することなくAIから自然に恩恵を受けられる状態を目指している」と話した。
(大畑直悠)