ATENジャパンは、映像伝送関連製品の開発、販売を強化している。複数のオーディオやビデオ信号を複数の伝送先に転送するデバイスであるマトリックスビデオプロセッサーは、より複雑な映像処理ができるよう機能強化した製品が好調で、交通管制センターなどでの導入が進んでいる。
マトリックスビデオプロセッサー
「VW3620」
販売に注力している新製品は「VW3620」。36のソースから入力、20ソースに出力が可能で、複数のオーバーレイ表示や単一画面での分割表示にも対応し、出力画像の大きさを簡単に操作できる。遠隔でより高い解像度でシームレスな切り替えを実現しており、直観的なUIで使える点が好評を得ているという。
従来の同社ビデオプロセッサーはFPGAで稼働していたが、VW3620にはFPGAだけでなく複雑な映像処理ができるプロセッサーを搭載、大幅に機能強化した。鉄道会社などの交通管制センターや電力会社の中央管理室などに導入されており、販売は好調だという。4K対応しており、テレビ局などでの採用もある。
同社はKVMスイッチが主力製品で、年間10万台の生産販売の実績を持つが、2010年から映像分野向けの製品も展開。双方のポートフォリオを組み合わせた提案を強みとしており、販売の大部分はパートナー経由になっている。
鄧 鴻群 社長
鄧鴻群社長は「さらに販売を伸ばしていくために、当社製品をもっと知ってもらう必要がある。代理店向けの新製品勉強会も開催を増やしていきたい」と述べ、販売の主力になっている間接販売により注力していく考えだ。
(堀 茜)