NTT東日本と映像解析AIを提供するアジラは3月21日、記者説明会を開き、両社の技術を融合したソリューション「ギガらくカメラ映像解析オプションMIMAMORI AI」を発表した。クラウド防犯カメラに、事故や異常をリアルタイムで検知できるAIを搭載し、商業施設などの安全性の向上を支援する。
ギガらくカメラ映像解析オプションMIMAMORI AIは、NTT東日本が提供するクラウドカメラ「ギガらくカメラ」に、アジラがオンプレミスで提供してきた行動認識に強みを持つ映像解析AIを連携させクラウド上で利用できるようにしたソリューション。カメラは1台から利用できる。
NTT東日本 渡辺憲一 部長
NTT東日本の渡辺憲一・ビジネス開発本部無線&IoTビジネス部長は「(アジラのリアルタイム映像解析技術を活用して)事故などがあった際に録画データを事後的に解析するだけではなく、未然に防ぐ仕組みを提供したい」と説明。異常を検知した際はメールで通知する機能を提供することに加え、今後はスピーカーやパトランプとの連携機能も実装する予定だ。
アジラ 尾上 剛 代表取締役CEO
アジラの尾上剛・代表取締役CEOは「当社の製品は大規模施設を中心に導入されてきた実績がある。一方で、カメラを1台単位で利用したいという要望はこれまでもあったが、スタートアップの当社では対応しきれなかった」と話し、今後はNTT東日本との連携により同ソリューションの中小規模施設への導入を目指す。
今後の製品開発についても説明した。マーケティングに関する機能の拡充を進める方針で、来客者の属性や人数を把握できるようにする。NTT東日本の渡辺部長は「1台のカメラで安全性の向上だけではなく、ビジネスの面での業務効率化も支援し、省力化に寄与したい」と意気込んだ。
(大畑直悠)