オービックビジネスコンサルタント(OBC)は6月5日、都内で「OBCパートナーカンファレンス2026」を開催した。和田成史社長は、2026年度の事業戦略として、オンプレミスユーザーのクラウド移行の推進と、セキュリティーおよびAIのさらなる強化を掲げた。
和田成史 社長
セキュリティー分野では、「Microsoft Azure」を基盤とした権限分離設計の訴求を中心に据える。「奉行シリーズ」のクラウド製品はPaaS型で利用するAzureを基盤としており、これにより製品がランサムウェア攻撃を受けることを防ぐ。また、「政府情報システムのためのセキュリティ評価制度(ISMAP)」への登録実績を生かし、自治体市場への本格展開も進める方針だ。
AI戦略としては、標準機能として組み込む「AIアシスタント」と、別製品として提供される「AIエージェント」の二つの軸で開発を加速させる。企業が同社製品を標準シナリオ通りに利用するだけでAIのメリットを受けられる業務スタイルの確立を目指す。
パートナーとの共創については、三つの柱を示した。具体的には、「サプライチェーン強化に向けたセキュリティ評価制度」と連動した提案施策、AIの利便性を体感できるデモツールなどの「体感コンテンツ」提供、そして残存する約9万件のオンプレミス版「奉行11シリーズ」のクラウド移行の完遂を挙げた。一部ユーザーへのサポート終了が27年4月末に迫っており、パートナーの営業工数削減を目的としたダイレクトアプローチ施策も強化する。
新たな成長分野としては、今夏に「奉行AIエージェント タレントマネジメントクラウド(仮)」をリリースする。社内に点在する人事データをAIエージェントが収集し、課題分析、具体的施策の提案まで一貫して支援する。専門人材が不足する中堅・中小企業でも、AIの支援により高度な人材活用ができるとしている。
(南雲亮平)