2025年4月から東証プライム市場の上場企業を対象に英文開示が義務付けられ、IR(投資家向け広報)業務でもAI活用が広がっている。Straker Japanは、IR資料の英文化支援サービス「SwiftBridge AI」を展開。動画に登場する経営者ら人物の声や表情を維持したまま多言語に変換する「AIダビング技術」の提供も予定しており、国内企業の海外投資家に対する発信強化を後押ししている。
三森暁江 カントリーマネージャー
同社は、ニュージーランドに本社を置くStraker(ストレイカー)の日本法人。国内市場向けに展開するSwiftBridge AIは、決算短信や決算説明資料などIR文書の英文化を手助けするサービスだ。国内企業の財務・IR文書に特化したAIモデルを活用し、翻訳だけでなく海外投資家に伝わりやすい表現への最適化も行う。決算短信や決算説明資料を3営業日以内に英文化できる点も特徴という。三森暁江・カントリーマネージャーは「海外投資家が求めているのは単なる英訳ではない。投資判断しやすいかたちで整理された情報」と指摘する。
近年は投資家もAIを活用して情報収集や企業分析を進めていると指摘する、三森マネージャーは「人が資料を読む前にAIが一次選別する時代になりつつある」と説明する。ただ、日本企業に多い図表中心の資料や、背景説明を省いた表現は、海外投資家はもちろん、AIにも意図が伝わりにくい場合があるという。
AIダビング技術は、動画に写っている経営者や講演者の声を疑似再現した上で、口の動きも同期させて多言語に対応した動画に変換する。IR説明会や投資家向け動画などへの活用を想定する。IR資料の英文化から動画の多言語化まで支援領域を広げ、日本企業の海外投資家向け情報発信を促進する考えだ。
(山本浩資)