三井不動産、NTT東日本、韓国NAVER Cloud(ネイバークラウド)の3社は7月21日、東京ミッドタウン八重洲で、デリバリーロボットが館内飲食店の商品をオフィスワーカーに配送するサービスを開始した。デジタルツインとフィジカルAI技術を活用し、ロボットがビル内の複数エリアを自律的に移動する。3社はサービスを通じて技術・ノウハウを蓄積し、次世代の施設運営DXの実現を目指す。
館内を移動するロボット。
デジタルツインとフィジカルAIで自律的に動く
サービスでは、地下1階と5階にある飲食店の商品を、7階のシェアオフィスまで届ける。ロボットは地下1階に3台、5階に1台の計4台が配置された。利用客が「LINE」を通じて注文すると、ロボットが店舗で商品を受け取り、バックヤードのセキュリティードアや業務用エレベーターを管理するシステムと連携して移動する。配送時間は15~20分ほどを見込む。
ロボットと協調するクラウド基盤には館内をデジタルツイン化した地図を構築。ロボットのカメラの映像から実空間の位置や周辺状況を把握し、クラウド上のAIが計算した適切なルートを移動する。人や障害物はロボット側で認識して回避する。デジタルツイン上でロボットの走行を繰り返しシミュレーションして、多様な状況への対応を学習させていることから、大勢が行き交う館内でもスムーズに動けるという。
サービスの事業主体は三井不動産で、NTT東日本はデジタルツイン環境やロボットの設計・構築、保守運用を担う。ネイバークラウドはデジタルツイン・ロボット基盤やロボットの制御・運用に関する技術提供・支援を手掛ける。
システムの外部提供については、今回の仕組みは東京ミッドタウン八重洲向けに構築したもので、既存の他施設へそのまま適用するのは難しいとする。今後はビル管理業務などへの活用を模索するなど、同施設での実証を重ね、施設運営におけるDXのあり方を探る。
(藤岡 堯)