製造業向けにデータ活用基盤を提供するキャディは8月6日、データの全社横断機能や業務特化プロダクトで構成する次世代版「製造業AIデータプラットフォームCADDi」を発表した。
2017年設立の同社は、特殊部品の受発注プラットフォームを祖業に、22年に図面データ登録のクラウドシステムを開発。データを軸にしたソリューション提供を始めた。日経平均株価の構成銘柄企業225社のうち、ディスクリート系製造業の過半数に利用されているほか、22カ国の顧客に導入している。
加藤勇志郎 CEO
今回のアップデートは図面だけでなく、CADやBOM、CRM、SCM、ERPといった業務ソフトウェアに範囲を広げ、活用シーンも増やした。加藤勇志郎CEOは、「あらゆる人が、あらゆる角度から、あらゆる見え方でデータをたどることができる」と解説した。
中核プロダクトは、横断的な業務データ探索ツールの「CADDi Explorer」と、実務タスクに合わせて分析、判断を行うエージェント「CADDi Agent」の二つ。さらに、製造バリューチェーンの六つの工程ごとに、業務特化のプロダクトを展開する。過去の案件の情報を生かして設計する流用設計シミュレーターや、デザインレビュー基盤、見積もりプラットフォームなどを提供する。各機能の利用を通じて、AI機能が提示した候補からの選定や、修正履歴など、暗黙知に基づく行動を蓄積することで、精度向上につなげる。
各プロダクトはコンポーザブルに導入可能で、データ基盤とセマンティックス(データに関連性や意味合いを与える仕組み)の2層も同社が手掛ける。加藤CEOは顧客の大半が中堅・中小企業だと紹介し、「特定の部品でシェアナンバーワンというニッチトップの企業を強くすることが日本にとって重要だ」と強調。規模が比較的小さいことで、全社的な変革につなげられると説明した。
(春菜孝明)