ITインフラや業務アプリケーションを中心とした保守・運用ビジネスを手掛けるNTTデータSMSは、システムの設計フェーズからプロジェクトに参画することでビジネスを伸ばしている。同社の売上高の多くは、NTTデータグループが構築したシステムの保守・運用で占められている。望月修一社長は「業務システム開発やITインフラ構築の設計を共に行うことでノウハウを取得し、保守・運用ビジネスの領域拡大や高度化を実現する」と語り、今後も上流工程での関与を深めて、さらなる成長につなげたい考えだ。
望月修一 社長
望月社長によると、設計・開発段階から参画することで、本来はユーザーや開発者だけが把握するシステムの内容への理解が深まり、ユーザーの情報システム部門の業務を引き受けるかたちでの保守・運用ビジネスが伸長しているという。加えて、サーバーやネットワークといった基盤の構築ビジネスもボリュームが増えているとする。
早川和人 本部長
IT基盤保守のビジネスの強化を目的に、2027年3月期は全社に分散していた基盤系の技術者およそ150人を集約して「プラットフォームエンジニアリング統括部」を新設。統括部長を務める早川和人・ビジネス推進本部長は「IT基盤の設計工程から支援できる体制を大幅に増強した」と語る。
NTTドコモビジネスのSI案件の保守・運用を担う割合も増加傾向にある。NTTデータのSI規模に比べてNTTドコモビジネスの開発案件は小規模であることが多いことから「個別対応の保守・運用ではなく、標準化やオファリング化を進める」(望月社長)と、中小規模のシステムへの対応力も高めていく方針だ。
3カ年中期経営計画の初年度に当たる26年3月期の売上高は、前期比7.1%増の330億円で着地した。最終年度の期初目標は360億円を想定していたが、業務アプリやIT基盤の保守の想定以上の伸びを受け、380億円に上方修正した。
(安藤章司)