英AVEVA(アヴィバ)日本法人は10月8日、事業戦略説明会を開き、産業用AIの国内展開を加速させる方針を示した。さまざまな環境に分散したデータを統合し、時系列などのコンテキストを付与する産業インテリジェンス基盤「CONNECT」を活用して、信頼できるデータの活用を支援する。
産業AIの活用には、リアルタイムデータに加え、オペレーションデータやOT環境のデータなどを一貫して利用できる必要があるとする。CONNECTを活用することで、さまざまな環境に分散するシステムとの連携やデータの一元管理が可能になるといい、同基盤を用いたデジタルツインやAIソリューションの実装を推進する構えだ。ドイツの化学プラントでAIが自律的に生産設備を制御する仕組みの導入に成功したことも公表した。今後はこのノウハウを生かして国内事例の創出に取り組む。佐々木正治・バイスプレジデント・日本統括は「労働力不足はどこでも問題になっている。情報を記録するためだけではなく、業務を実行するためのシステムが求められている」と話した。
佐々木正治 バイスプレジデント
販売戦略では、すでに実績があるエネルギーや化学、造船といった業界に加え、組立製造やライフサイエンス、食品・飲料への新規参入を目指す。佐々木バイスプレジデントは「食品製造やライフサイエンスはグローバルではすでに実績があり、国内にもその知見を共有したい。海外拠点のデータなどを横断的に管理し、品質保証などにつなげるための基盤としてCONNECTを訴求したい」と意気込んだ。
データセンター向けビジネスの拡大にも弾みをつけたい考え。消費電力や熱処理などをシミュレーションするソリューションの展開に加え、仏Schneider Electric(シュナイダーエレクトリック)の傘下であることを生かし、エネルギー効率の最適化も後押しする構えだ。
(大畑直悠)