その1つは欧州のプロジェクトNESSIE(New European Schemes for Signatures, Integrity and Encryption)である。このプロジェクトはECの情報社会技術プログラムの1つとして、2000年1月から2002年12月までの3年間実施されている。米国のAES選定とは異なり、ブロック暗号だけでなく、ストリーム暗号、公開鍵暗号、署名・認証方式、ハッシュ関数、擬似ランダム関数等、暗号部品の関する多くのカテゴリーで、推奨リストを作成することになっている。推奨リストを作成するための選定基準は、安全性、市場の要求、性能、柔軟性の4つであり、昨年9月に第1次選考結果が発表された。ブロック暗号のカテゴリーでは、日本からの提案暗号アルゴリズム中、三菱電機の暗号アルゴリズムMISTY1と、三菱電機とNTTが共同開発した暗号アルゴリズムのCamelliaのみが第1次選考を通過している。本年12月に最終選考結果が発表される予定である。