進化するJ2EE その真髄とは

<進化するJ2EE その真髄とは>14.プロの道具

2003/07/14 16:18

週刊BCN 2003年07月14日vol.998掲載

 J2EEがプロの道具であることは前にも触れた。ITのプロである私たちは、ぜひともJ2EE技術を身につけたいと思う。では、J2EE技術はどのように身につければいいだろうか。(日本アイ・ビー・エム ソフトウェア事業部 WebSphere営業企画推進 テクノロジー・エバンジェリスト 米持 幸寿)

 J2EE技術の学び方には様々なアプローチがある。全体像を学ぶ方法、1つひとつの技術から学ぶ方法、それぞれ経験してみる方法といったところだ。上からアプローチするか、下からアプローチするか、といったところか。システム全体像を把握するのが得意な人は上から、作って納得したい人は下からのアプローチがいいだろう。

 すでにJ2EEは、企業システム構築のスタンダードとして定着しているので、技術を1つ知っているだけではシステム全体のデザインなどは難しい。全体を知らずにシステム・デザインをしてしまうと、パフォーマンスがひどく悪くなったり、開発効率が落ちてしまったりする可能性がある。できるはずの機能も実現できないかもしれない。徐々にでもよいのでJ2EE全体を把握できるようになりたい。

 J2EE全体の知識を身につけるには時間がかかるので、アーキテクチャ設計は専門家に相談しながら、まずは開発経験を積もう。そして徐々に自分の経験のない分野に裾野を広げよう。

 とっかかりはサーブレット、JSPがよい。次にJDBCでデータベースに手を出そう。HTML、Javaスクリプト、JavaアプレットによるUIの開発も時には大切だ。さらに別のシステムとの連携にウェブサービスなどはどうだろうか。

 EJBやJMS、J2Cを使った連携システムは、ある程度大きなシステム開発で活躍する技術だ。これを経験するようになれば、J2EEの全体像が徐々に見えてくる。システムによっては、メインフレームなどのレガシーシステムの知識も必要になることもある。

 J2EEの技術全体が見えてきたら、開発手法も重要なテーマだ。モデリング、UMLなどの技法はもちろん、開発プロセス、アジャイル開発など方法論も視野に入れたい。ここまでくれば、システム全体をデザインできるようになるだろう。

 J2EEはとても奥の深い技術である。「こういうシステムの開発にはJ2EEは向いてない」というような先入観は捨てよう。必ず突破口は見つかるはずだ。

 J2EEは今でも進化しており、スタンダードになったとは言え、日進月歩を続けている。J2EEをやるなら、標準化にも目を向けよう。

 単一企業の単なる製品ではなく、多くの企業が共同で育てている技術なので、新バージョンが出てきて初めて新機能がわかる、というものではなく、次のJ2EEがどうなるか、それ以前にわかるのだ。その技術を身につけておけば、次世代のスターSE(システムエンジニア)として活躍できるかもしれない。

 それより何より、「明日はどうなるのだろう」とJ2EEを学ぶだけでもエキサイティングな日々が送れる。J2EEをやるなら、SE人生は学ぶことだという点を忘れてはならない。これからもJ2EEを大いに学び続けたいものだ。
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