立ち上がるグローバルサプライチェーン ロゼッタネットの衝撃

<立ち上がるグローバルサプライチェーン ロゼッタネットの衝撃>17.ロゼッタネットとNEC II

2003/12/22 16:18

週刊BCN 2003年12月22日vol.1020掲載

 今回はセラーとソリューションベンダーとしての取り組みを紹介する。セラーとしては、SM分野においてNECエレクトロニクスを中心に欧米、日本企業と接続している。受発注だけでなく、フォーキャスト、納期ステータス、出荷情報などオーダーを中心とした幅広い業務にロゼッタネットを導入している。NECエレクトロニクスでは、セラーとして環境問題に対応する2A10のPIPを利用した環境有害情報の送信の実用化に向け積極的に参加している(ロゼッタネットジャパンの環境サブWGの主査を務めている)。

 次にIT分野については、大塚商会と共同してIT辞書の強化、電子カタログの交換にリーダーシップを発揮してきた(既に連載の中で、大塚商会の事例で説明されたことであるので割愛する)。ソリューションベンダーとしては、自社製のツールや他社製ツールにも対応でき、コンサルテーションからシステムインテグレーションまで対応している。また、ASPサービスの提供を行っており、海外でのシステムインテグレーション実績もある。日本でナンバーワンのソリューションベンダーと自負している。

 具体的には、ソリューションベンダーとしては、NECは2000年10月10日の日本初ダンス(ロゼッタネットにおける実証実験の呼称)からソリューション提供を始めてきており、国内バイヤー、海外バイヤーに対し、米国やマレーシアでのシステムインテグレーション提供の実績を上げてきた。コンサルテーションとしてRAPID-EC/RNのメソドロジーを開発し、B2Bツールとしては、自社製のBizEngineをはじめ、さまざまなツールを企業規模や導入構想に応じて提供している。

 最近は、ASPサービスを始めており、受発注だけでなく、部品情報交換や環境情報、納入仕様書交換にも対応中である。(EBPLACE)こうしたソリューション提供のために、「NECロゼッタネットソリューションセンター」という専門の組織を持ち、国内だけでなく米国やマレーシアなどアジアにも高度な専門知識を有したSE(システムエンジニア)を配置している。そしてNECは、ロゼッタネットジャパンにおいて、副代表、副委員長、事務局次長の要職を拝命しており、また各WG(ワーキンググループ)には、ITTD主査、環境サブWG主査、OMJBMA副主査など積極的に日本におけるロゼッタネットの啓蒙、適用推進に貢献をしている。(NEC第一製造業ソリューション事業部第一営業部 ロゼッタネットジャパン運営委員 松田 務)

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