“一技の長”を探る システム構築ビジネス争奪戦

<“一技の長”を探る>39.日揮情報システム

2004/02/02 20:43

週刊BCN 2004年02月02日vol.1025掲載

 日揮情報システム(岩本紘武社長)が、製造・建設業を中心とした分野へのニーズの「深掘り」と、顧客企業内の「横展開」に力を入れている。深掘りを進める切り口の1つとしてエンタープライズ・プロジェクトマネジメント(EPM)に力を入れ、一方、横展開ではERP(統合基幹業務システム)やナレッジマネジメントなどに取り組む。

「深掘り」と「横展開」で収益増

 プロジェクトマネジメントは、組織や部門を横断的にとりまとめる強い権限が必要になる。マネジメント担当者のスキルの違いによって、収益が大きく左右されることもある。

 日揮情報システムでは、これらプロジェクトマネジメントのプロセス全体を独自のEPMシステムによって可視化し、全体をより把握しやすくした。同時に、プロジェクトに関わる一連のプロセスを標準化することで損益管理の大幅強化を実現した。

 親会社が大手エンジニアリング会社の日揮ということもあり、プロジェクト単位の管理ノウハウは競合他社よりも勝っていると自負。EPMシステムは、建設業や施工工事など個別生産型の製造業に適しており、この分野での拡販に力を入れている。

 また、EPMと連動して動く財務会計、人事給与、販売管理などのERPや、ナレッジマネジメントシステム、ポータルシステムなどの関連商材の売り込みにも取り組む。これにより、顧客企業内で横展開を進め、「ERPからEPMまでトータルな受注」(新藤一豊・取締役ソリューション本部長)を目指す。

 同社では、2002年に独自のEPMパッケージ製品として中堅・中小企業向けの「ジャスト-ステージ@プロ」、大企業向けの「J-ステージ」を製品化した。両製品ともEPMパッケージではあるものの、前者の内部に住商情報システムのERP「プロアクティブ」を組み込み、後者にはオラクルのERP「オラクルEBS」を組み込んだ。

 得意分野のEPMから切り込んで、EPMと連動して動くERPの受注に結びつけることで収益増大を狙う戦略である。今年度(04年3月期)の連結売上高は前年度比約10%増の約80億円を見込んでいるが、この戦略で、05年度(06年3月期)に約100億円の売り上げを目指す。

 今後は、顧客企業のビジネスモデルの企画立案から参加し、最適な情報システムを構築するコンサルティングサービス「情報システムエンジニアリング」などに力を入れることで、さらなる深掘りと顧客内での横展開を進める。(安藤章司)
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